「今の巫女の精神力はあたしの100分の1にみたないの・・・」

「え・・・そんなにないのボクの力・・・」

彼女はコクっとうなずくと精神を集中しはじめた。

途端に周りの空気がビリビリとしたものにかわってく・・・。

押し潰されちゃいそうな重圧がのしかかってくる・・・。

「あたしはまだ成体じゃないからこの姿の時はこれくらいが限界ね」

「でも・・・今の巫女の体にはかなり苦しいんじゃない?」

そう言ってボクをみつめる。

「う・・・うん。すごく痛いかも」

彼女は集中を解くと

「修行がんばろね」

・・・と励ましてくれた。

さぁって☆明日から修行開始だぁ。

実力の差あそこまで見せられちゃったから本気でがんばんないとねぇ。

・・・と思えたのは始まるまで。

だって最初の訓練ってのがただじっとしてるだけなんていうんだもん。

でも・・・実のとこ。かなりきつかったんだよねぇ。

動かないでいるって事がこんなに苦痛だなんておもわなかったよぉ。

結局・・・二時間でリタイア。

「まだまだあめぇな」

ってくえすにあきれられちゃった

うみゅ〜。なんて無力なんだろボク・・・。

でも。慣れってのはすごいよねぇ。一週間目には終わりまでいけるようになったもん。

お昼から夕方までずっと。

あ。朝はなにもしないにゃ。好きな事してていーからっていわれてるしねぇ。

だから街に繰り出したり図書館にいたり。誰かとお話してたり。

はじめはやっぱりいろんなとこいったりするのこわかったけど。今はもう慣れちゃった。

それに。ゲートがあるところだったら瞬時に移動出来ちゃうし。時間を有意義に使えちゃう♪

でも・・・ここから消えちゃうんだよねぇ。そのために訓練してるんだもん・・・。

ボクがいきなりいなくなっちゃっていいのかな・・・。

「そうだな・・・。多少なりとも違和感を覚えるだろうな・・・」

いきなり居なくなったりして大丈夫?って くえすに聞いた答え・・・。

「でもな。ここじゃ。それも普通の事さ。」

「さすがにあたしらみたいな有名人となるとちっとばかし騒ぎになるかもだけどよ」

「じゃぁ。ここの人達と関わりが無ければ問題無いんだ?」

「いや。別に意識して関わるまいとすることはねーよ。」

「歴史的な事・・・ようは未来に変化をあたえなきゃいーんだ」

「歴史的な・・・事?」

「あぁ。例えば。この時代にあんたの名前がのこされるとしよう・・・」

「するとだ。未来の何処かであんたの名前を知る者が出てくるわけだ。」

「知ってると何が起きちゃうの?」

「そうだな・・・極端にいや。あんたの存在が危うくなるな・・・」

「詳しい理屈はよくしらねーけどそうなるらしいぜ」

「あぁ・・・そういや。あんた。はじめてオレに会った時。オレの事知ってるみたいだったろ?」

「うん・・・話し方は違うけど見た目はそっくりだったから・・・」

「まぁ。どこでどう間違えたかしらねーけどそれと同じ現象が起きる訳だ」

「ふ〜みゅ。・・・よくわかんないけどわかったよぉ」

「まぁ・・・理解しようとしたところで理解できるほど簡単なはなしでないってことだな」

「さてと。つかれたろ?今日はこれくらいにしとこうぜ」

そういうと彼女はボクの方を見向きもしないままスタスタ家に入ってっちゃった。

う〜みゅ。なんか納得いかないんだよねぇ・・・。