クリスマスの夜・・・ボクは一人窓の外をみてた。
あーぁ。今頃うぃる達は町で楽しんでるんだろなぁ・・・。
こんなことなら彼氏の一人くらいつくっとくんだったよぉ・・・。
なんて考えながら・・・。
「あ?今日はお前しかいねーのかよ?。」
突然うしろから話掛けられて驚いて振り返ると
ひーるおねーちゃんの弟のざーどが部屋の中まで入ってきてた。
でも・・・今日は相手にする気も起きなくて・・・
「そうだよ。うぃるとおねーちゃんはデートいっちゃったから」
とだけ答えてまた窓の外の景色を見つめてた。
それで・・・。ざーどは
「あんだよ!今日は随分大人しーじゃんか」
って調子狂ってるみたい。
そりゃまぁ・・・
普段は喧嘩ばかりしてるよな仲だもん。調子狂うの無理もないよねー。
「あ・・・。今日はなんか何もしたくないだけだよ・・・。気にしないで・・・。」
「ざーどにもそうゆう気分の時・・・。あるでしょ?」
ってゆうと。彼も納得してくれたみたいで。
「そりゃ。まーな」
って答えてくれた。
「でもよぉ?」
「え?何?」
「そのかっこ何とかする気ねぇか?」
ん?あ・・・そっか。ボク キャミしか着てないんだよね。
部屋の中はあったかいもん。
・・・それで。気になったんだ・・・。少しかわいいかも。
「別に気にしないよ〜。ざーどもボクなんかじゃ何ともおもわないでしょ?」
ってカマかけてみる・・・。
少し間を置いて・・・
なぁ。おまえって彼氏いねーんだよなぁ?」
あれ・・・?。意外と簡単に乗ってきたかも。
「あ・・・うん。」
「今はいないよ?どうして?」
「あ?いや別に大したことじゃないけどよ。」
・・・ってボクの隣にすわって。
「つまりさぁ・・・こうゆう事してもいんだよなっ。」
ほんの数瞬でボクは思いっきり押し倒されてた。
「きゃ・・・ぁ。いったいなぁ〜。なにするんだよぅ。」
ざーどは構わずボクにおしかぶさって無理やりキスしてくる。
・・・でも・・・。
嫌悪感っていうか。そうゆうのはかんじないんだよねぇ。
・・・もともと少し無理やりな方が好きみたいだからボクって・・・。
それにざーどの事嫌いじゃないし。
喧嘩ばかりしてるけど別に嫌いだからやってるんじゃないもんね。
喧嘩するほど・・・ってやつでだもんっ。
けど・・・。
キスってなんで頭の中トロトロになるんだろぉ・・・。
なんか不思議。
あ・・・ちょっとエッチな気分になってきてる。
「・・・ごめんな。」
「うん?」
突然 の言葉で思わずききかえしちゃった・・・。
「あ。いや。無理やり押し倒しちまってよぉ。」
「別にいいよ・・・。誘ったのボクなんだし。」
「それに・・・キスうまかったよ?」
しばらく沈黙・・・。
「・・・最後まで・・・。してもいいから・・・。ボク・・・」
「っなにいってんだよっ!別に俺は・・・。」
「自信無いとか?」
畳み掛けるかのように上目使いで問い掛けるボクに彼は背を向け
「そんなんじゃねーよ・・・」って言い捨てて部屋を出てった。
・・・部屋にはボク一人・・・
「別に良かったのになぁ・・・。」
ん・・・。あ。まだ治まんないや。一人でするのもやだしなぁ〜。
ざーどの私室。
俺はソファーに深々と腰掛けため息をついた・・・
「ざーどさま?」
「あ?あぁ。べりあすか・・・」
大きくひとつ伸びをし。つぶやく。
「俺も情けねーよな・・・折角舞台も用意してもらったというのによぉ。」
「そうですよぅ。あの魔法かけるの大変だったんですよぉ?」
「・・・解いてきてくれないか・・・。あいつにかけたテンプテーション。」
「ついでに・・・あいつに謝っておいてくれ・・・すまなかったとな」
「はいはい・・・では行って参ります。」
「なるほどぉ。ボクにそんなのかけてたんだねこの。化け猫ちゃんが・・・」
「ば・・・ばけねこ〜!?」
「もぉ。冗談だよべりあすちゃん。そんなに興奮しないでよぉ。」
「でも・・・ボクにこんなことしたんだから責任とってくれるよね?」
「そ・・・それはもちろん・・・。」
「んじゃ。ざーどにかけてきて。テンプテーション・・・。」
「え?しかしそれでは・・・」
「いいからっ。行きなさいっ。」
「・・・はい・・・」
さてとぉ・・・こっちも準備しないとね。
「あ。モシモシくえす〜。ちょい。これる?」
「・・・でねっ。妨害してくれればいいの。出来る?」
「うー。ちょっと気が進まないですけど分かったですぅ。」
「ごめんね〜。時間無いから早速行って!」
「はぁい。一時間でいいんだよね〜?それ以上は無理だよ〜?」
「うん。分かってる。お願いね☆」
「はい はぁいっ♪」
んもぉ。なんだかんだと結構乗り気なくせにぃ。
んじゃ。ざーどのとこにいこっと。
・・・ジルバード家に向かう二つの人影・・・。
「上出来だったろ?」
「まぁ・・・ね。合格ってことにしとくわ」
「初めのころはキスさえまともにできなかったんだから・・・」
「それはいわないでくれ・・・恥ずいから・・・」
「・・・で?あそこに変な空間のひずみがあるわね・・・」
「あぁ・・・。召還のときのみたいだけど・・・」
パチッ。
「ふーん。バリアみたいね・・・」
「かなり強力なものみたいだけど・・・」
「家に何かあるみたいね・・・。どうする?」
「うーん・・・。たぶん・・・くえすの張ったものだよ。これ」
「あの子がこんなに強いものを?」
「うん。ま。あくまで防御に関しては僕たちを上回るから・・・」
「なにか・・・僕たちが帰ってはまずいんじゃないかな?きっと」
「それじゃ・・・少し寄り道しよ?」
「あぁ・・・。そこにべりあすの喫茶店もあるしな・・・」
カランカラン
「いらっしゃいませ。お二人さんですね?ご注文はなにに・・・」
「猫の生き血・・・・もらえるかしら?」
「びっくぅ・・・」
「おまえ。相変わらず変化下手だな。外からでもわかったよ・・・」
「にゃ・・・はは。若輩者なものでして・・・」
「で?あれはなになの?」
「はぁ・・・実は・・・」
「ふーん・・・そっか。じゃ・・・。」
「小一時間ほどここにいよっか。べりあすのおごりで」
「そうね。クリスマスだもの」
「えぇ〜そんなぁ」
「ぅん?」
「あ。おきちゃった?」
「あ・・・ぁぁ。俺・・・」
「夢じゃないよ?」
「・・・・・やっぱ?」
「うんっ。ボクとエッチした。」
「はぁ・・・」
「な・・・なんでため息なんかつくんだよぉ」
「いや・・・なんか。」
「心配しなくてもボクは満足だよ♪」
「あ・・・あぁ。」
んもぉ・・・なんで無口になるんだよぉ」
「きもちよくなかった?」
「い・・・いや・・・そんなんじゃ・・・
ただ。お前の口からそんな言葉が出ると・・・」
「む〜。ボクってそんなこどもっぽい?」
「・・・どうしてだ?」
「うん?なにが?」
「どうして俺に抱かれた?テンプテーションまでかけて・・・」
「ん〜でないとエッチしてくんないでしょ?」
「なっ・・・」
「んもぉ・・・。ボクはキミのことがすきなの。
どうしようもないくらいにねっ。」
「部屋を出てった時悲しかったんだよ?」
「・・・・ごめんな・・・・」
キュッと抱きしめられる。
「お前の気持ちわかってやれなくて・・・」
「・・・あ。窓の外見てごらんよ」
そこには静かに・・・雪が降り始めてた・・・
「ホワイトクリスマスだね・・・」
ジルバード家の庭にたたずみこの様子を見てた3人・・・
「ふふっ。ウィルも粋なことするわね」
「まぁ・・・クリスマスだしね。」
「でも・・・星が瞬くホワイトクリスマスも悪くはないわ・・・
たとえあなたが作り出した魔法の雪でもね・・・」
「なにはともあれ素敵なクリスマスプレゼントですよぉ。」