浄土寺(広島県尾道市)
尾道というとどんなイメージがあるでしょうか?
古くから瀬戸内海航路で栄えた港町。
林芙美子や志賀直哉などの文人に愛された街。
大林宣彦監督の尾道3部作の舞台となった街。
・・・『坂物語り』の舞台・・・(笑)
いずれにしても人々を魅了する風景を持った魅力的な街だといえます。
今回はそんな尾道に点在する古寺の一つ、浄土寺をご紹介したいと思います。
先ほど書きましたように、瀬戸内海航路で栄えた港町ということで、
尾道には交易で富を得た富豪が多数存在していたようです。
これらの富豪たちは、信仰が厚かったのかどうかは分かりませんが、こぞって寺院を建立しました。
浄土寺もその一つです。
浄土寺はもともとは聖徳太子が開いたとされていますが、
嘉暦2年(1327)にこの地の富豪、道蓮・道性夫妻によって現在の伽藍に整えられました。
さらに建武3年(1336)には足利尊氏が必勝祈願のために訪れ、手厚い保護を与えたため、
浄土寺は備後の代表的な大寺となりました。
それでは、さっそく浄土寺をご紹介しましょう。
尾道は全体的に道が狭いので、あまり車であちこちするのはオススメできません。
歩いても充分観光できる範囲なので、車を公共の駐車場へ止めて散策された方が良いと思われます。
浄土寺へは路上の地図が案内板が充実していますので、そちらを参考にしながら行って下さい。
位置的には市立図書館の近くになります。
山門へは山陽本線のガード下をくぐって階段を上ります。
頻繁に列車が通過するので、わりとやかましいです(笑)
で、境内に入ると・・・鳩がいっぱいです〜
お約束のように、えさを売ってるんですが、えさを手に持った途端に襲われてしまいます(笑)
(左)浄土寺本堂(国宝)、(右)阿弥陀堂(重文)と多宝塔(国宝)です。
多宝塔は日本三大名塔の一つだそうです。
境内には見ての通り鳩がいっぱいいます。
足利尊氏の供養塔?・・・記憶があやふやです(笑)
南北朝の戦乱での犠牲者を供養するために尊氏が建てた供養塔だったと思います。
この他にも、雪舟が造園したという庭園や、京都から移築した茶室など、見所満載です。
境内は拝観無料ですが、庭園や本堂に入る場合は有料です。
周辺には西国寺や御袖八幡宮など神社仏閣が点在していますし、
千光寺山に登れば尾道水道と市街地が一望できます。
・・・実は尾道を観光したのは今回が初めてでした。同じ県に住んでるのに・・・
近くにあると、いつでも行けるってんでなかなか良く機会がつくれなかったりしますよね。
もっと早く行けば良かったなと、散策しながら思いました。
また今度ゆっくりと訪れてみたい街です。