健康日本21」をご存知ですか?

健康日本21とは?
 今や病気や介護による負担が極めて大きな社会問題となっています。そのため、病気や寝たきり等にならないよう、一人ひとりが「日頃から健康づくりを実践し、健康で明るく活力に満ちた社会を国民全体でめざす」ことを目標に作られたのが健康日本21です。具体的項目としては、「栄養・食生活」「身体活動・運動」「休養・こころの健康づくり」「たばこ」「アルコール」「歯の健康」「
糖尿病」「循環器病」「がん」の9項目があります。

「栄養・食生活」
生活習慣予防の観点から、健康と栄養に関する正しい知識をみにつけ、バランスのとれた適正量をとることが重要です。例えば、塩辛い食品を控えて食塩は1日10g未満にしたり、脂肪の取りすぎをやめ、たっぷりの野菜と果物でビタミン・ミネラル・食物繊維をとりましょう。又、牛乳・乳製品、豆類、小魚でカルシウムを十分にとることも重要です。

「身体活動・運動」
適度な運動は、糖尿病や高血圧などの治療効果を有し、交感神経の緊張を和らげ、気分をリフレッシュすることで精神的ストレスを解消するのにも役立ちます。

「休養・こころの健康づくり」
休養に一つに睡眠がありますが、睡眠は疲労を回復させ、心身の安静を保つために欠くことが出来ません。また入浴も血液の循環を良くし、筋肉の疲れを癒すため疲労回復には効果的です。休養は単に蓄積した疲労を解消するだけでなく、将来健康に過ごすための心身の条件を作るために必要なのです。

「たばこ」
たばこは多くの有害物質を含んでおり、がんや虚血性心疾患など多くの病気の原因となります。さらに受動喫煙といって、周りで吸っているたばこの煙を吸わされることでも、がんや小児の呼吸器疾患等の危険が高くなります。つまりたばこを吸うことは、自分の体を害するだけではなく、愛する家族の健康を害するために、禁煙することを強くお勧めします

「アルコール」
量が過ぎれば脂肪肝・肝炎・肝硬変などの肝障害はもちろん、糖尿病や胃潰瘍の原因・悪化にもなります。節度ある適量のお酒の量は1日あたりビールで中ビン1本、日本酒・焼酎では1合と言われていますが、アルコールが原因で健康を害している人は当然1滴たりとも飲んではいけません。

「歯の健康」
歯は50歳以降急速に失われるのですが、原因としては虫歯と歯周炎(よくテレビでCMをしている歯槽膿漏)です。予防としては原因となる歯垢を取り除くための歯磨きと歯科検診が重要です。

「糖尿病」
糖尿病は血糖値が高くなり、腎臓の障害・目の網膜症・神経障害・動脈硬化症等重大な合併症を起こします。血糖値が高いだけでは自覚症状が無いことが多いため、治療を受けずに放置している人が多く、初期の段階で生活習慣を見直せばある程度糖尿病が治せるのを、みすみすのがしてしまうことがあります。又、薬で血糖値を下げる治療を開始しても、途中で薬を勝手に中断したり、食生活が乱れていると悪化し、最後にはインスリンを自分で注射する治療が必要となります。

「循環器病」
脳卒中や心臓病などの循環器病は、食生活をはじめとする生活習慣と深く関わっています。つまり総死亡の約3割を占める循環器病も生活習慣の改善により回避出来るのです。肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症が重なると、心筋梗塞などの危険が著しく高まるため、この4つを「死の四重奏」と呼ばれますが、いずれも、脂肪をはじめとするエネルギーの過剰、塩分の過剰摂取等の食生活習慣、運動不足がその原因となっているのです。

「がん」
わが国の死因の1位であるがんを防ぐための12か条を紹介します。
 @バランスのとれた栄養をとる
 A毎日変化のある食生活を
 B食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに
 Cお酒はほどほどに
 Dたばこは吸わないように
 E食べ物から適量のビタミンと繊維質のものを多くとる
 F塩辛いものは少なめに あまり熱いものはさましてから
 G焦げた部分はさける
 Hかびの生えたものに注意
 I日光に当たりすぎない
 J適度にスポーツをする
 K体を清潔に

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