ゴジラシリーズ第11作「ゴジラ対ヘドラ」
1971年7月24日公開
四国・愛媛出身の坂野義光監督・初監督作品!
「げんばく すいばく しのはいは うみへ・・・」
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矢野 徹(山内 明)・・・生物学者。公害によるヘドラの脅威を社会に警告する。
矢野 研(川瀬裕之)・・・ゴジラが大好きな矢野博士の一人息子。ヘドラをゴジラがやっつけてくれることを願う。
毛利行夫(柴本俊夫)・・・矢野博士の義弟。公害に反対しながらも、どこか無気力な現代青年。
富士宮ミキ(麻里圭子)・・行夫のガールフレンド。ゴーゴー喫茶でボディペインティングを施し、「かえせ!太陽を」を熱唱。
怪獣王 ゴジラ
身長50m 体重2万t
得意技・・・・・放射能火炎
公害怪獣 ヘドラ
身長60m 体重4万8000t
出身地・・・・・宇宙
得意技・・・・・全身から吹き出す硫酸ミスト、猛毒ヘドロ弾、眼球上部より発するヘドリューム光線
駿河湾沖でタンカーが怪物に襲われる事件が頻発。怪物の正体は、隕石で地球に飛来し、ヘドロの海で成長する公害怪獣・ヘドラだった。あらゆる有害物質を吸収して成長を続けるヘドラは、田子ノ浦から上陸、飛行形態を経て、瞬く間に大怪獣に成長する。硫酸ミスト、猛毒ヘドロ弾をまき散らし、あらゆる生物を死滅させるヘドラの猛威!人類を、いや地球を破滅の危機に陥れる怪獣ヘドラに立ち向かったのは、地球が生んだ最強の生物、ゴジラだった!富士山麓で、ゴジラ、ヘドラ、そして人類の三つ巴の戦いが始まった!
円谷英二亡き後、再編成された東宝特撮陣が製作した新生ゴジラシリーズの第1弾。それまでの慣例を破り、本編・特撮の一班体制で製作したことでも知られています。テーマはズバリ、「公害」。邦画の斜陽化が進む中、製作期間、予算などの様々な制約にも関らず、かつて水爆への怒りをテーマとした「ゴジラ(1954)」以上に、社会悪「公害」への怒りをストレートに画面にたたきつけた力作です。新怪獣ヘドラはまさしく公害の化身で、その被害描写は子供向けとは思えないほどの凄惨さを極めます。ゴジラが空を飛ぶという驚愕のクライマックスシーンは、当時から物議を醸したようで、拒絶反応を示したファンも多かったようですが、1980年代のゴジラリバイバルブームの頃から、第1作に通じる精神性が評価され、その前衛的な作風と相まって、今ではカルト的な人気を得ています。鬼才・坂野義光監督のデビュー作でもある、ゴジラシリーズ最大の問題作「ゴジラ対ヘドラ」、ぜひご覧下さい。
公害
人間活動により生じる大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭などが人の健康や生活環境に被害をもたらすこと。
ヘドロ
本来は河口、湖沼、海底に堆積した暗黒色の汚泥の意味。産業廃棄物や有害物質を含む場合がある。
スモッグsmog
煙smokeと霧fogの合成語。煤煙や大気中の微粒子が浮遊し、視界が悪くなる現象を指す。
オキシダン
オキシダン=オキシダントとは酸化剤という意味であるが、ここでは光化学オキシダント(Ox)の事を指すと考えられる。
大気中の汚染物質が紫外線により変異した強い酸化力を持った物質で、光化学スモッグの原因となる。
濃度が高くなると流涙、咽頭痛、呼吸困難などの健康被害や、植物が枯死するなどの被害を与える。
硫酸ミスト
石炭、石油などの化石燃料の燃焼によって大気中に散布された亜硫酸ガスは、空気中の水分に溶けて亜硫酸に、更に紫外線により酸化され硫酸になる。この硫酸が大気中に霧状に存在するのが、硫酸ミストである。
光化学スモッグ
大気中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物などが紫外線によって光化学反応を起こし、オゾンなどの強酸化物質を生成する大気汚染現象。日差しが強く、風の弱い日に特に発生しやすい。大気はどんよりと濁り、視界が悪くなる。流涙、咽頭痛、呼吸困難などの健康被害や、植物が枯死するなどの被害を与える。
ゴーゴー
1960年代にツイストから生まれ、世界中で流行したダンスの一種。 日本でもゴーゴー喫茶が出現、若者であふれ帰っていた。
「東宝特撮映画全史」田中友幸監修 東宝 1983年 8500円
「ゴジラ宣言」 JICC出版局 1985年 1000円
時代を象徴する社会問題への警鐘をストレートに表現した東宝特撮として、以下の作品をご覧下さい。
「ゴジラ(1954)」・・・・・・・水爆実験
「世界大戦争」 ・・・・・・・・東西冷戦と核戦争
「ゴジラ(1984)」・・・・・・・東西冷戦と核戦争
「ゴジラVSビオランテ」・・・・バイオテクノロジー
また、「ゴジラ対ヘドラ」のコンセプトである「環境破壊によって生まれた、変身する怪獣」として、現代におけるリメイク作品とも言える、「ゴジラVSデストロイア」との比較も興味深いものがあります。