潜水艦イ-57降伏せず
1959年7月5日公開
「日本潜水艦イ-57は降伏せず、戦闘を開始する!」
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製作 ................ 堀江史郎
原作 ................ 川村六良
監督 ................ 松林宗恵
脚本 ................ 須崎勝弥 木村武
音楽 ................ 團伊玖磨
特殊技術 ................ 円谷英二 荒木秀三郎 有川貞昌 渡辺明 岸田九一郎 向山宏
河本少佐(池部 良)・・・・・・・・・イ-57潜艦長。日本を和平に導く作戦任務を当初は拒絶するが、国家を滅亡の淵から救うべく奮起する。
外見はクールであるが、実はかなりの熱血漢。人情にも厚く、乗組員からも尊敬されている。
志村大尉(三橋達也)・・・・・・・・・イ-57潜先任将校。河本少佐の右腕で、少佐に絶対の信頼を置く。また部下からの人望も厚い。
中沢中尉(平田昭彦)・・・・・・・・・イ-57潜軍医長。乗組員の健康を何より大切にする人格者。英語は実に堪能。
山野少尉(久保 明)・・・・・・・・・イ-57潜甲板士官。血気盛んな若手将校。密かに戦場に死に場所を求める。
横田参謀(藤田 進)・・・・・・・・・軍令部参謀。ベルジュ氏による調停工作を計画、河本少佐にベルジュ氏の護送を命ずる。
ベルジュ(アンドリュー・ヒューズ)・・某国外交官。かつて日米開戦に誰よりも強く反対した人物。
その外交手腕を買われ、日本側特使として秘密裏に連合国との講和会議に臨む事を決意。
ミレーヌ(マリア・ラウレンティ)・・・ベルジュの娘。己が境遇を嘆く余りに日本人を憎む。
しかし、中沢中尉他乗組員と触れ合ううち、いつしか心を開いていく。
敗戦の色濃い昭和20年6月、前線より特別任務を与えられた、帝国海軍最強の潜水艦イ-57。 その任務は、日本を滅亡の危機から救うべく、連合国と少しでも有利な講和を結ぼうとするものだった。 そのために特使として、某国の外交官ベルジュ氏とその娘ミレーヌを、太平洋・カナリー諸島までの護送を命じられたイ-57潜は、一路太平洋を目指す。うら若き女性の同乗に色めき立つ乗組員達。そして、立ちはだかる連合国の猛攻撃。生と死の錯綜する戦場の荒波を越え、 イ-57潜は進む!
潜水艦という閉鎖状況の中で繰り広げられるドラマに、敵中突破のアドベンチャー映画の要素を取り入れた、戦後東宝戦記特撮初期の一本。
ミレーヌのため、帰りの燃料を犠牲にして氷を作るシーン(平田昭彦の熱演!)、少年兵の水葬、河本艦長と乗組員の心の絆など、僧侶でもある松林宗惠監督らしく、ヒューマンなドラマが展開。ラスト、壮絶な戦闘の末、敵艦に特攻するイ-57潜の最期は、乗組員達の愛国心と戦争の残酷さ、無情さが表裏一体となって強烈な印象を残します。単なる娯楽映画として終わらせなかった製作者の良心を伺わせます。
本作の特撮シーンはカラーで撮影され、それをモノクロに変換したもの。 この手法では、単にモノクロで撮影する以上に明るく鮮明な画質が得られ、特撮のリアルさが引き立ちます。
また、この作品では自衛隊の大幅な協力が得られ、当時海上自衛隊に1隻だけ保有されていた潜水艦を借りてロケを敢行。 さらに駆逐艦まで参加して魚雷戦のシーンのロケが行われました。
舞台が限られているので人物描写も丹念に描かれ、池部良、久保明、平田昭彦らの魅力が存分に堪能できます。
先にも書きましたが、本作での平田昭彦の熱演は素晴らしいものが在り、平田ファンは必見です。 特筆すべきは炊事班長役で大村千吉が大活躍、普段はチョイ役で消えてしまう大村氏が、かなり長く活躍するという点で大村ファンにとっても外せません。
後の太平洋シリーズや8・15シリーズと比べると地味な印象がありますが、実は見どころの多い、東宝戦争映画の隠れた傑作です。
お近くのビデオショップで見かけたら直ちに観賞してみて下さい。
イ号潜水艦
大正11年、ワシントン条約により米国の60%の主力戦艦しか保有できなくなった帝国海軍が、劣勢を補うべく建造した外洋での戦闘を目的とした攻撃用大型潜水艦。沿岸防御用の「海中型」に対し、「海大型」の名が与えられた。大正13年、最初の海大型「イ51」が竣工している。帝国海軍は大正12年以後、1000トン以上の潜水艦に「イ(伊)」、1000トン未満400トン以上に「ロ(呂)」、400トン以下に「ハ(波)」の照合をつけ、これと艦名番号と組みあわせコードネームとした。実在のイ-57潜は呉海軍兵廠で1929年に建造。「海大3甲型」で、全長100メートル。水上機を搭載可能で、定員は60名。潜行実用深度は60メートル。
人間魚雷「回天」
大戦末期に、水中特攻攻撃を目的として開発された、一人乗りの自爆を前提にした攻撃用有人潜水艦=人間魚雷。 初期の「1型」は14.75m、後期の「2型」は16.5m。回天は主に潜水艦により作戦海域まで運ばれ、出撃した。1944年11月より始まった回天の攻撃は米軍を恐れさせたが、実際の戦火は大したものではなかったという。
爆雷
対潜水艦兵器。海中に投下される爆弾。特定の深度に達すると爆発、付近の水圧を急激に高め、潜水艦の装甲を破壊する。よって、10メートルほどの距離であれば、命中しなくても目標を破壊できる。
カナリー諸島Canary
islands
アフリカ大陸北西沖の火山島群で、スペインの領土。この地原産の鳴き声の美しい小鳥が、「カナリアcanaria」である。
「東宝戦争映画編 特撮映画大全集」川北紘一特別監修 セプト 2000年 3800円
「東宝特撮映画全史」田中友幸監修 東宝 1983年 8500円
「完全・増補版 円谷英二の映像世界」竹内博・山本眞吾編 実業之日本社 2001年 3800円
「世界の潜水艦」デビッド・ミラー著 学研 2002年 2200円
「潜水艦入門」木俣滋郎著 光人社NF文庫 1998年 743円
「世界大戦争」・・・・・・・・・ポラリスミサイルの発射シーンは実写に匹敵する完成度。
「キングコング対ゴジラ」・・・・ゴジラの最初の犠牲者、国連の原潜・シーホーク。
「太平洋の嵐」・・・・・・・・・安宅大尉率いる701飛行隊は、硫黄島から潜水艦で脱出!
「海底軍艦」・・・・・・・・・・イ-403潜が登場。そして石棺型潜水艇と御存知海底軍艦、轟天号!
「太平洋奇跡の作戦 キスカ」・・国友大佐はイ-7潜で敵の包囲網を突破、キスカ上陸を果たす。
「大冒険」・・・・・・・・・・・ナチスの残党率いる偽札団が倉庫に保有するのは、なんとUボート!
「フランケンシュタイン対地底怪獣」・・・Uボート、 日本の潜水艦が冒頭に登場。フランケンシュタインの心臓を日本に運ぶ。
「緯度0大作戦」・・・・・・・・α号と黒鮫号、二大SF潜水艦の攻防。
「日本沈没」・・・・・・・・・・小笠原海域の異変を調べる、日本の最新鋭潜水艦「わだつみ」。テレビ版にはフランスの「ケルマディック」が登場。
「メカゴジラの逆襲」・・・・・・チタノザウルスの攻撃を受けるのは、海洋開発研究所の調査潜水艦「あかつき1号」。
「ゴジラ(1984)」・・・・・・・ソ連のタイフーン級大型原潜、ゴジラの攻撃で破壊される。
「ゴジラVSキングギドラ」・・・・エミー・カノー、世界連邦の潜水艦で海底に眠るキングキングギドラを調査。
帝洋コンツェルン保有の原潜は、ベーリング海域で復活したゴジラに襲われる。
「ゴジラ2000ミレニアム」・・・海底作業船しんかい6500、ミレニアンの眠りを覚ます。
「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」・・・ゴジラ追跡に大活躍するのは、無人ゴジラ追跡潜水艇SGS。
「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」・・・立花准将、深海作業艇「さつま」に乗り込んで、ゴジラとタイマン勝負!