のぞみの会のご紹介
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「のぞみの会」は乳腺疾患(乳がん)患者のための会です。
広島県を中心に地域に密着した活動をしています。
同じ病気で悩んでいるもの同士、お互いに悩みを打ち明け、共に励ましあって病気を克服していきましょう。
1993年(平成5年)7月
(初会合 平成5年8月7日 広島総合病院にて)
浜中 和子(はまなか かずこ)
 広島県尾道市栗原町 5901-1  浜中皮ふ科クリニック 院長
 プロフィール
  広島県立大崎高校から広島大学医学部へ。
  尾道総合病院、広島総合病院などに勤務の後、平成7年、尾道で浜中皮ふ科クリニックを開設
 設立にあたり
   私は平成5年に乳がんと宣告され手術を受けました。
  医者である私にとって長い間、病気も死もそれは患者のものでした。
  いきなり癌患者になって死の可能性を自身のものとして自覚したときは本当にショックでした。
  入院中一人の患者としてさまざまな体験をしました。
  術後リンパ節転移の有無がわかるまでの言いようのない不安、心細さ。
  患者がいかに主治医を頼りにしているか、一方で自分の思いの半分も主治医に訴えてはいないことも、
  自分が患者になって実感しました。
  そして、医者としての今までの自分を振り返ってみた時、大いに反省させられました。
  病気を治すことだけに専念して、その病気を持っている患者の心を癒してあげていただろうか。
  そして医者でもあり患者でもあるこの立場を役立てたい、今回の経験を無駄にしたくないと思い、その年
  の夏(1993年7月)、乳腺疾患患者の会「のぞみの会」を結成しました。
  現在1年に4回例会を開いており、講演会や勉強会、交流会、親睦会(お花見、温泉旅行など)を開
  催しています。
   現在、広島県全域と近隣圏に多数の会員がいます。
  同じ病気と戦っているという共通の体験が仲間の心を結び、お互いに励まし合い支え合っています。
   年々増加している乳がんに対して、一人で悩むことなく皆で力をあわせて共に学び、自分が主治医の
  つもりで病気を克服して行きましょう。
のぞみの会設立20周年を迎えて
のぞみの会設立20周年を迎えて、もう20年も経ったのかと感慨ひとしおです。1993年7月、まだ広島県には患者会というものが無かった頃に、初めて患者会を立ち上げました。それというのも私が20年前に乳がんを体験したからです。総合病院の皮膚科部長として仕事一筋だった自分が、がん患者になった時、それまでの医者の立場からは見えていなかった多くのことを学びました。乳がん術後3か月後に、同じ病院の看護師で乳がんの先輩であった桜井征子さんと共に乳腺疾患患者の会「のぞみの会」を設立しました。
その後20年間、乳がん患者さんの悩みや苦労を少しでも軽減し、乳がんについて理解を深め、乳がんの早期発見と早期治療の啓発活動をすすめ、少しでも乳がん患者さんが減るようにと活動を進めてまいりました。そして、医者でもあり、患者でもあるこの立場を生かして両者のコミュニケーションの改善とがん医療環境の改善を目指して、がん患者支援活動を続けています。

 のぞみの会には広島県を中心に約500人の会員がいます。勉強会や講演会や交流会、お花見ツアー等を開催しています。共通の体験を通してわかりあえるもの同士がお互いに支えあい、励まし合って活動しています。

2004年には、マンモグラフィー検診を取り入れる為の署名活動を全国展開し68000人の署名を集めて、厚生労働大臣に要望書を提出しました。その成果もあり現在は、2年に一度のマンモグラフィー検診が義務づけられる様になりました。

また広島県下の他の団体と協力して2004年から乳がんの早期発見と啓発の為のピンクリボンキャンペーン活動をしています。乳がん患者が年々増加し、日本女性の15人に一人が乳がんに罹患するこの時代に乳がんの体験者として、乳がんになっても早期発見、早期治療を受けて貰い、一人でも乳がんで亡くなる人が減るようにと願っています。

更には、2005年の「第1回がん患者大集会」に参加したことから、NPO法人がん患者団体支援機構という全国組織に所属し、私はその事務局長、続いて副理事長、現在は理事長を務めています。2007年には、第3回がん患者大集会(広島市)を実行委員長として開催し「がん患者の心と体の緩和ケアの重要性」を2000人の参加者とともにアピールしました。この事によりがん治療における緩和ケアが大きく推進されてきたと実感しています。

もう一つの活動としてリレーフォーライフに取り組んでいます。リレーフォーライフとはアメリカ発祥の「がん啓発サポートキャンペーン、がんと向き合う24時間チャリティイベント」で2006年から日本で開催されています。2009年には、中国地方で初めて「リレーフォーライフ広島」を広島市で開催し、のぞみの会はその中心的活動団体となっており、その後も2010年広島市、2011年尾道市、2012年福山市で開催されたリレーフォーライフに参加しています。24時間歩き続ける命のリレーと、歌や踊りのステージやがん関連の講演会、多彩な内容のブースでがん患者も家族も、支援者も共に生きている喜びを分かちあいました。ルミナリエ(がんで亡くなった方への追悼と闘病者への励ましのためのキャンドル)に込められた深い思いがろうそくの灯りに照らされて、皆の心に届きました。このリレーフォーライフ広島にともされた灯りの輪をこれからも更に大きく輝かせて行きたいと願っています。

今20年間を振り返るとドクターはじめ医療関係者、支援団体、友人、その他本当に多くの方にお世話になってここまで歩んで来られたものだと実感しています。私は今後ものぞみの会の仲間と共に歩み、がん医療の改善を目指して、がん患者支援活動を続けて行きたいと思っています。

 
当会は、乳腺疾患患者のための会員による非営利活動の場です。
当会における政治的、宗教的、及び営利活動の一切を禁じておりますのでご了承下さい。
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