■…2005年10月 4日 (火).......なぜ顔で?
理科では、次の時間から「空気と水」の学習をすることになった。それで、キットを配って、部品に名前を書くように指示した。部品は空気鉄砲ができる筒、注射器、スポンジの玉など。

名前を書きまくったお子様は、空気鉄砲のシリンダーや注射器で空気が吸えることを発見。

シリンダーの先を塞いで吸い上げると、きゅ〜っと吸われる。

それが楽しいのだが、それを自分の顔でお試しするお子様たち(男子)。

吸い上げてすぽんっ!と抜けると痛いのだが、それがまたおもしろいらしい。

「痛っ!」とか言いながら何度も試していた。しかし、だんだんエスカレートして、鉄砲用のシリンダーでむちゃくちゃ強く吸い上げだした。

「あのさぁ、面白いのはいいんだけどさ、強く吸い上げすぎると血が集まっちゃって、赤黒くなって1週間ぐらい残るからほどほどにしたほうがいいよ」

と言ったのもつかの間、Sくんのほっぺたには赤黒い跡。半円の淵型にくっきり。そのほかにも数人・・・・

なんで顔でやるかなぁ・・・・

No(385)


■…2005年10月 7日 (金).......言葉集め
ローマ字で促音の書き方を教えた。ローマ字ノートにはいくつかの例が載っているが、習熟のためには数が足りない。そこで、お子様に促音の入った言葉を言ってもらった。

真っ先にあげたのはSさん。「きって」

他のお子様の反応が鈍い中、Sさんはまた手を上げたので、
「Sさんはもう2個も見つけたのに他の人はまだ見つからんのん?」
とけしかけるとだんだん手が上がり始めた。
同じお子様も何度も手を上げるが、「一人一回ね」と言っておいた。

ランダムに当てていくと、だれかが「もっきん」と言ったので、「あっ、あれがあるじゃん」と一段と手が増えた。お子様はにやにや。そう、「てっきん」が言いたかったのである。

大体全員当たったかな?と思うころ、Sさんがまだ「はい、はい」と言っている。
「もう、一回言ったでしょう?」

「だけど、Fさんも2回当たった」
と言うので、仕方なくSさんを当てた。

「えっとねー」

「はい、「えっと」ですね」
クラスは爆笑。

「違うもん。ドーナッツでしょう」

「はい、ドーナッツね」

「それから、ピーナッツでしょう、ココナッツでしょう」
お子様はまたまた爆笑。

久々に書いたローマ字だったけど、けっこうちゃんと書けてたのには驚いた。とはいっても、ローマ字表と首っ引きだったけどね。




No(386)


■…2005年10月11日 (火).......死亡通知
朝、隣の空き教室に行ったらすずめが死に瀕していたらしい。私に手渡されたときはすでにぐったりして、体も冷たかった。

「ありゃ、もう死んどるじゃん」

「うんにゃ、拾ったときはまだぴくぴくしちょったもん」

でも、どう見てももうすでにお亡くなりになっている。ずっと持っていても仕方がないのでとりあえず職員室に持っていった。

昼前、再び教室に持って行き、たずねた。

「すずめねぇ、もう死んじゃったから、だれか埋めてお墓作ってあげない?」

「死んじゃったの?」

「そう」(朝からもう死んでたけどね)

「保健の先生に診てもらったの?」

「・・・・・・う、うん・・・・?」(職員室に置いてたから、ちゃんと見ちゃったよ)

保健の先生のお見立てがあってから、死亡が成立するのか・・・・?



もちろん、すずめはお子様が手厚く葬りました。

No(387)


■…2005年10月17日 (月).......ナンパですか?
今日は月に1度AETがやってくる日だ。今年のAETは大学出たてのピチピチのねーちゃんである。AETが来るようになったのは、今年は2学期になってから。
それまでは、地区内に住んでいる元高校英語教諭(定年退職後)が来てたので、若いねーちゃんが来るというのでお子様は浮かれている。

どのクラスでもAETの先生との授業を楽しんでいる。彼女の名前はC。

昼休み、職員室でC先生と今日の授業の反省をしていると、3年生のO君が通りかかった。

「あー、C先生じゃ〜」

とても嬉しそうに微笑みかけるO君。それはよくある風景なのだが、O君はさらに言った。

「C先生、今度僕んちに来てね〜」

もちろん日本語がさっぱりのC先生に通じるわけもないが、いきなり家に誘うのかよ!

No(388)


■…2005年10月18日 (火).......新作?
読書感想文コンクールがあって、これは、と思う作品を選び、私が推敲したものをお子様に清書させていた。

時間がなかったので、私が下書きを読みながらお子様に書かせていたのだが、
「この間」と読むと手が止まった。どうやら「間」という漢字を度忘れしたらしい。

「門って言う字があるじゃん。あれ書いて」

お子様は門と書く。そこまで書いても思い出せないようだ。

「中にさ、”日”を書いて」

見ていると何を思ったのか「火」を書いた。

どんな字やねん。そこまで忘れるか、フツー。

時間がないのに思わず笑ってしまいました。

No(389)


■…2005年10月24日 (月).......うっかりさん・・・
彼は宿題を忘れたので居残って宿題をしていた。

その途中で、隣のクラスの先生が彼の弟が欠席だったから荷物を渡して欲しいと持ってこられた。彼は受け取って机の下に置いた。

さらに私は用事ができたので、「できたら先生の机の上に出して帰ってね。後ろに水筒もあるから、忘れないで持ってお帰りよ」

「はい」

用事を済ませて戻ってみると、まだ彼はやっていた。その後すぐに終わったので、帰りの支度を始めた。

ランドセルに荷物を詰め終わると、肩に背負った。

「さようなら」

・・・・・・・・おいおい!

「弟の荷物は?」

「ああ、そうじゃった」

荷物を手に取る。

「さようなら」

・・・・・・・・・・・・・・・おい!!!!!

「水筒は!!」

「ああっ!」

脱力です。こんなんでも4年生・・・・

No(390)


■…2005年10月25日 (火).......本日の先生
私は朝が苦手である。できるだけ朝が遅くなってもいいように職場の近くに住んでいる。

しかし、この前結婚した先生は、旦那さんの職場の関係上、うちの実家の近所に住むことになった。彼女は早起きが苦でないらしく、私が起きる時間に家を出るそうだ。

新人のころ、遅刻を2回もした私は、寝坊しないように起きることがすでにストレスだ。

そんなことを職員室で話していた。

「朝はゆっくり寝たいよねー」

「ほんと、寝たと思ったらもう朝だったりするしね」

「いや、私は全然平気ですよ」

「もっと、夜が長かったらいいのに」

すると、授業研究を間近に控えたK先生は、嫌気のあまり、

「ほーんと、永遠に目覚めたくないですよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それじゃ、死んでますよ?

No(391)


■…2005年10月27日 (木).......トランペット
前任校からトランペットとトロンボーンを借りている。そろそろ返さなければいけないのだが、せっかくなので3年生にも見せると、隣のクラスの先生が借りに来た。

わたしは普通に吹いても音が出ないから、と音の出る唇の形を先生に伝えた。

そうは言ってもなかなか音は出ないけどなー。と内心では思っていた。

そんなうちのクラスは算数の授業をしていて静かだった。

そのうち、パホーとトランペットの音が聞こえた。

「すげー、K先生ふけるじゃん。音出るじゃん」

なぜかうちのクラスのお子様が大拍手。

「K先生ってトランペット吹くの、初めてなん?」

「そうじゃろ。だって吹き方知らんかったんじゃけぇ」

「じゃったらやっぱりすごいね」

そして時折聞こえてくるポヘー、とかパプーとかの音にいちいち拍手をしてましたよ。3年生のお子様は大笑いしてたようだけど。

No(392)