■…2004年10月 1日 (金).......テストにて
理科のテストをした。花のつくりと実のでき方について、である。

しかし、実はこの学習1学期中に全部終わらなかったので、2学期に繰り越されている。そのため忘れちゃったのか、成績が異様に悪い。ちょっとショック。

落ち込みながら○付けをしていたら、今回もまた珍回答に爆笑させられました。

<問題>
花粉がめしべにつくことをなんといいますか?

<正答>
 受粉

<Yさんの答え>
 つけつけめしべ

なにかのおまじないですか?


No(296)


■…2004年10月 5日 (火).......女王Yちゃん
今日はYちゃんの誕生日。
朝から「今日は誕生日」と言われ、「おめでとー」といっておいた。

給食になるころ、Yちゃんが言った。

「ねーねー、今日はあたしの誕生日なんだから、なんかしてよ。あたしを囲んで食べるとかさー」

いや、急に言われても・・・

さらに、

「ねーねー、今日はあたしの誕生日なんだから、昼休みはクラスのみんなで遊ぶとかしよーよ」

いや、だから急に言われても・・・

とにかく、お誕生日はおめでとう!

No(297)


■…2004年10月 7日 (木).......シャボン玉に夢中
最近、男子が石鹸液でシャボン玉作りに夢中である。
いかにでかいシャボン玉を手の上で膨らませ、飛ばせるか。

確かにお子様なら一度ははまる遊びである。
しかし、11歳の男の子がやるような遊びなのか?

最近、お子様の精神年齢は昔に比べて女子で2歳、男子で3歳低い、と言われているようだが、正にそんな感じだった。

大体、遊びと言えばゲームが中心のお子様たちだから、石鹸液を使って自力で遊ぶ、というのは実は貴重な体験だったのかも知れぬ、とも思う。

だから、時間さえ守れば、と思い石鹸の無駄遣いは黙認していたが、だれかが保健の先生に言ったのだろう、石鹸液の容器に「石鹸液をつけすぎるとひふががさがさになってしまいます。せっけんは手を洗うために使いましょう」と書かれたメモが貼られていた。

No(298)


■…2004年10月12日 (火).......稲刈りにて
いよいよ稲刈り。手で刈るので、お子様はいつもの制服と違って、長袖長ズボン。いわゆる私服ですな。

着替えて田んぼに向かって歩いていたら、

「先生、なんでその服なん?」

なんでそんなこと聞くかなー、と振り向いたら、いつも私に注意されてばかりのYくんたちだ。

「はー?なんで?」
と聞いたら、おもむろにY君が後ろを向いた。
そこには私のと同じコムサのバックプリントが。

こんなところでペアルックかよ!

実は首が擦り切れてきてるから、この稲刈りを最後にしようと思ったんだよね。

「今日が最後だよ。もう着ないよ」

「俺も今日が最後だよ」

毎日、なにかしら私ともめるYくんだけど、実は気が合うのかもねー。

No(299)


■…2004年10月13日 (水).......なんだかなー
今月の生活目標は「正しい言葉遣いをしよう」だ。友達感覚で話しかけてくるんだよね。

給食を配っていたら、
「先生、ぼくもスープ!」

「ほぉ〜、君もスープになったのかい?」

「いや〜」

「じゃ、もう一度言ってごらん」

「もう一度」

そうじゃないだろ!


No(300)


■…2004年10月14日 (木).......日食
今日は日食だったんです。Mくんはこの日のために遮光板を持参して備えていた。11時ごろから12時ごろまでが時間らしい。ちょうどその時間は理科。

天秤を作っていたのだが、時間になると、天秤はそっちのけで、日食を見に走った。
「うわ、欠けちょる!左上のところが少し!」

この声でいろんなお子様が見に行った。Mくんに遮光板を借りて。
まあ、確かにめったにお目にかかれないものですからね。
M君情報によると、次の日食は2007年らしいですし。
貴重な体験でしょう。

さんざん日食についての薀蓄をたれ、日食日食とさわいでいたのに、帰る頃にはすっかり忘れ、「今日の楽しかったことはサッカー(昼休みにした)です」とのたまっていた。
それでいいのか?

No(301)


■…2004年10月15日 (金).......何かいる!
給食の用意をして、廊下に並んでいたら、Tさんが、

「先生、何か怪しい音がする。怖い〜」
と言ってきた。

「なんかね〜、ばたばた言うんちゃ」

場所を聞くと、廊下の歯ブラシを置いてある棚の後ろだ。棚の後ろは壁と窓だ。

「ほら、また!」

音は下のほうからだ。
少し棚が高いので、いすに登って下を見てみるが、暗い。
ちょっと棚を動かしてみた。

すると、何か黒いものが体をくねらせながら動いていった。虫ではない。
もっと大きい。まさか、ネズミ!?
いや、学校にネズミなんて・・・

もう少し棚を動かしてみた。

「あっ!すずめじゃ!」

すずめは棚が動いたせいで、動く余裕ができたのか羽ばたいて窓の高さまで上がってきたので、窓を開けてやると、出て行った。やれやれ。
気がつかなかったら、棚の裏で死んでしまったことだろう。

実は今週の火曜日にも、朝教室ですずめが死んでいたのである。
なんでそんなに校舎に入ってくるのか分からないが、今回はめでたしめでたしで終わってよかったよ。

No(302)


■…2004年10月18日 (月).......漢字の勉強
漢字テストをしていると、いつでも20点とか30点のお子様がいる。この点数も、5年生で習ったものではなく、以前学習した漢字がかけていたからもらえた点数、いわばおまけ、である。

そこで、やり直しをしてきたときに話しかけてみた。
「ねぇ、100点は取れなくてもいいからさあ、せめて50点以上は取れるようになろうよ」

「ええー、無理」

「無理って、5年の漢字、いつ覚えるん?」

「6年生になってから」

「じゃ、6年の漢字は?」

「中学校になってから」

「中学校でも漢字はあるんよ。中学校のはいつ覚えるん?」

「高校生になってから」

「でも、その前に高校に入る試験があるじゃろ。漢字が書けんかったら、高校に入れんじゃん」

「はっ!」(゜Д゜;)

どうするんでしょーねー。

No(303)


■…2004年10月26日 (火).......書きまつがい
その1

音楽鑑賞をした。ピアノ五重奏曲「ます」作曲者はシューベルト。
感想を書くから、曲名と作曲者を写しなさい、と言って、曲を流して感想を書いた。

ノートを集めて丸付けをしていたら、

作曲者:シートベルト

運転するんでしょうか。

その2

漢字テストをした。「額」の読み仮名をかけ。
「がく」じゃないよ、「ひたい」だよ。
でも、Yくんはね、

でこ

と書いてました。そりゃ確かに意味は同じだけれども?おでこ。


No(304)


■…2004年10月27日 (水).......Mくんに何が起こったか!?
給食時のお昼の放送では毎月、お誕生日インタビューをしており、その月生まれのお子様は放送室に出かけていった。

放送が済んでお子様たちは帰ってきたのに、M君だけは帰ってこない。
給食の時間は限られてるのに、何をしてるんだ?
「Mくん、放送してる人をずっと見てたよ」

もう!放送室に行ってみた。いない。
「Mくんは出てったよ」

あら?入れ違い?
教室に帰るも、やはりいない。
一体どこに?

そうこうするうちに、Mくんはひょっこり帰ってきたが、様子が変。
おでこのところに手を当てたまま給食を食べている。
それも気になったが、さっさと教室に戻らずにみんなを心配させた、ということを分からせなくては、と思って話をした。が、返事は上の空。

廊下に連れ出し、おでこに当てている手を離させた。
すると、へんてこになった眉毛が現れ、やおら泣き出した。

「だって、どうにかしようと思ったんだけど、どうにもならなかったんだもん。もう、死にたい」

おいおい、そんなことぐらいで死ぬなんていうなよ。

何でそんなことになったのか、話を聞くと・・・

授業中(ビデオを見ていたので、見やすい位置に席を移してY君の隣に座ってた)、Yくんに目玉クリップで眉毛を挟まれて、引っ張られたら眉毛が2,3本抜けたと。
眉毛を抜くと結構痛いので、Mくんはもっと抜けたように思ったと。
そこで、Y君を初め周りの人に、

「ねぇねぇ、眉毛薄くなってない?」

と聞いたら、抜けたから薄くなったわけでもないのに、

「ああ、バランスが変だね」とか、
「こっちが薄いよ」

とか言ったらしい。
そこで、あわてたMくんはバランスをとろうと濃いほうの眉毛にはさみを入れたと。

しかし、今度は反対側のほうが濃くなってしまったようで、そっちにもはさみを入れたと。

しかし、そこはお子様。うまく切れるはずもなく、へんてこりんな眉毛になってしまったと。

そこでさらにあわてたMくんは、これではみんなに笑われると思ったらしく、放送が終わった後、空き部屋に行って、こっそりペンで眉毛を書いてみたんだと。

しかし、ペンなんかで書いた眉毛はばればれでますます教室に戻れない、と思ったらしく、手で隠し通すしかない、と思ったと。

ほんとにそんなことするお子様がいるんだな、と驚いたが、泣き続けるM君を前に、
「全部なくなってしまったわけでないから大丈夫。片方の眉毛を全部そっちゃった人もいて、その人は生えてくるまでバンソコはってたらしいけど。Mくんもなんならバンソコしてもらう?」
と慰めるしかなかった。

お母様もきっとびっくりされたでしょうよ。もちろん電話して以上のようないきさつをきちんとお話しましたけどね。

No(305)


■…2004年10月28日 (木).......ゴキブリ騒動
図工で絵を描いていた。

もくもくとみんなが絵を書いてる最中で、Yくんが、

「うわー!!ゴキブリっ!!」

と叫んだ。教室にゴキブリが出ることは、まあ結構あることだ。
お子様は、騒動大好きなのでキャーキャー言いながら見に行った。

しかし、その塊が動かない。もうつかまえたのか?
と思い、Y君のところに行くと、ゴキブリの姿はない。

「つかまえたん?」

「ううん」

「おらんやん」

「おるよ」

「どこに?」

「Y君の絵の具セットの中」

なんと、絵の具のバッグの中に発生していた模様。Y君はびびって手が出せない。
だれかが「捕獲しろ!」とか言ってるけど、ごめんなさい、私もゴキブリダメです。

とりあえず、ティッシュティッシュ・・・あ、切れてるし。
保健室まで取りに行って戻ってみると、お子様は何事もなかったかのように、机について絵を描いていた。

「ゴキブリは?」

「逃げた」

「どこに?」

「歯磨きセットが置いてある棚の後ろのほうに」

「えー?知らんよ。歯磨きセットにゴキブリが来るかもよ〜」

「げー!」

でも、ほんとにどうなったか知りません・・・

No(306)


■…2004年10月29日 (金).......本日の校長
それは夕方のことでした。

そろそろ辺りも薄暗くなり、隙間風が身にしみる時間になりました。
私たちは職員室で黙々と仕事をしておりました。

校長は、入り口のところにおいてあるコピー機でコピーを何枚かとり、用紙を手に持ったまま、顔も上げずに入り口に突進しました。

カシャーン! パラパラパラパラ・・・

響き渡るガラスの砕け散る音。

・・・そうです。校長は閉めてあるガラス戸に向かって突進したのです。

「ああ、自分で閉めたんだったのに・・・」
と呟きながら顔に手をやり、無傷なことを確かめておられました。

その後、みんなで片付けました。
お怪我がなくて何よりです。

・・・でも、ごめんなさい。わたし、笑いをこらえるのに必死でした。
だって、目の端で見てたんですもん。一部始終を。こんな私は不謹慎でしょうか。

No(307)