それは国語の時間のことだった。物語の読み取りをしていた。あなぐまさんのいえに郵便を届けたものの冬ごもり中だった、という場面で、ほかに冬ごもりする生き物は?とたずねた。 「へびー」 「かめー」 「くまー」 と言う中で、「くまってどこにおるん?」と誰かが聞いたので、「どこにおるんかねえ?」と聞き返した。すると、 「山!山!」 の中に、一人だけ、「動物園!」とKちゃん。
その声に反応したK君が、突然、 「動物園ってさー、らくだとかいるじゃん?どうやって連れてきたん?」 「そりゃー、船とか飛行機で」 「だってせまいじゃん」 「いやー、大きな荷物でも積めるんだよ」 「じゃーさー、ライオンとかどうするん?危ないいじゃん」 「そりゃー、麻酔銃とか打って、眠らせてから連れてくるんよ」 「でもさー、途中で目が覚めたら危ないじゃん」 「だからさー、眠っている間に檻に入れとけばいいじゃん」 「でも、檻に入れる途中で目が覚めたら?」 「眠る薬はねー、どれだけ使ったら何時間眠っているか、って言うのは分かるから大丈夫なの」 「でも、危ないじゃん」 「Kくんさー、動物園に行ったらライオンいるでしょ?檻に入っているのに、危ないかなぁ?」 「ううん」 「だから、檻に入ってるから大丈夫なの。ところで、国語のお勉強に戻ってもいいかなあ?」
今日のこんだて ごはん 味付け海苔 肉じゃが ししゃも2尾 牛乳
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