7月18日 通知表

うちの学校は保護者に通知表を渡す。
お母様と一緒にいたGちゃん。お母様が受け取った通知表を手にとり、
「これなあに?」とひらひらさせて歩いていった。
ひらひらできるうちはいいやね。


7月17日 勇気一つを友にして

9月に関西フィルが本校にやってくる。文化庁の主催らしい。で、オーケストラと一緒に何か歌おうって決まって、その歌が「勇気一つを友にして」
ギリシャ神話のイカロスの話が元になっている。
でも、この話って、お父さんの忠告を聞かないで、太陽に近づきすぎたイカロスは、蝋の羽が溶けちゃって、海に落ちて死んじゃうんだよね。
だけど、歌の中では、蝋の羽で飛びったイカロスは「勇気をもって」いて、死んでしまった後も、ぼくたちがその勇気を受け継いで強くたくましく生きていくよ、ということになっている。
わたしとしては、腑に落ちない。

それで、全校がこの歌を覚えるようにするために、ランチルームでの昼の放送の時間にこの歌が流れるようになった。
食べるのに一生懸命だが、何とはなしに聞こえてくるこの歌を小耳にはさんだRくん、
「落ちたら、かわいそうじゃん。その後どうなったんか?」
「イカロスって医者なん?なんの医者なん?」(ギリシャが医者に聞こえたらしい)
「羽を作ったら飛べるんか?」
などと、H先生に質問攻め。

今日は、1年生だけでこの歌を覚えるために音楽の時間をとった。元の話から、歌詞の説明までしてやると、Rくんはぽかんと口を開けて黙って聞いていた。分かったんだろーか?


7月16日 かめかむ

ランチルームでいつものごとく、食べるのが遅いお子様に付き合い、やっとのことで教室に戻ろうとしていると、H先生が手招きしている。
なんですかー?と言ってみると、お子様がカメに噛まれたとのこと。
なんでまた?????
慌てて保健室に行って見ると、人差し指の腹に一直線の赤い傷。
カメって噛むんだー。スッポンだけじゃないのね。そして、結構なキズになるのね。などなど考えながら、見てた。
目撃者M先生に話を伺った。
「なんかねー、餌をやろうとしたらしいんだけど。だんごむしをつかまえてきててね。で、カメをつかんで池から出したわけ。そしたら、指ごとダンゴムシをぱくっといっちゃってね。このとおりよ。
でもね、噛まれて痛かったんだろうけど、カメを離しちゃってね。甲羅から落ちたのよ、カメ。
カメの方がかわいそうよ」
だそうだ・・・
お子様の怪我の方も、バンソコぐらいで済んでますけどね。カメに噛まれたやつ、初めて見た。

ところで、今週末が終業式だから、ぼちぼち荷物を少しずつ持って帰るわけ。
今日は砂遊びをして汚れた体操服と算数のおけいこ道具。
「何で持って帰るん?夏休みだから?」
「そうよ」
「明日から夏休み?」
「なんでやねん」


7月15日 ストロー

今日は、ミルメークのバナナ味が出た。ミルメークって皆さんご存知?コーヒーとかイチゴ味とかあって、牛乳に混ぜて飲むんだよね。で、混ぜるためにストローがついて来るんだ。
給食もごちそうさままで後5分。ふとみると、Sちゃんの牛乳があと一口ぐらい残ってる。
「Sちゃん、牛乳飲みなさいよ」
Sちゃんは牛乳を飲み始めた・・・・・・・・が、いつまでたっても、後一口の牛乳がなくならない。
Nちゃんが言うに、
「Sちゃん、ストローがささってないよ。」
Sちゃんのストローは牛乳の上1cmぐらいで終わってる。それじゃ、いくら吸ってもなくならないわな。
「Sちゃん、ストローを牛乳につけなきゃなくならないよ」
Sちゃんはストローを牛乳につけるんだけれど、さあ、飲むぞ、となったら、ストローが上がっていく。
なにやってんだか・・・Nちゃんと二人で大笑いして見てました。
Sちゃんも4,5回目のトライでやっと飲めたみたいだけど・・・?


7月12日 作文

作文指導。何にも知らないお子様に原稿用紙の使い方を教えるのって難しい。
平仮名の表記でさえ、あやしいのに、1ます空けるだの、行変えするだの、句読点は一番下にきたら、一緒に入れるだの複雑なことこの上ない。
そして、お子様は消しては書き、書いては消すの繰り返しで5〜70字の作文が完成する。
お子様は、できました、と意気揚揚と持ってくるのだけれど・・・

「ぽうるわたのしかたよまたしたいよ」(ぷうるはたのしかったよ。またしたいよ)
「あさがをがさいてたよ。きれいだたよ。」(あさがおがさいていたよ。きれいだったよ)
「ぼおるおひろたよ。うでしかたよ」(ぼおるをひろったよ。うれしかったよ)
などなど・・・こんなのは序の口で、一読しただけでは分からないものも・・・

1字まちがえただけで全然違う話になったり・・・・
プールで、くらげのように浮こう、ということで上手に浮けた人は「くらげ名人」と言われたの。そのことを書こうとしたKくんは、
「ぼくわくらげせいじんとゆわれました」
くらげ星人?でも、言いえて妙かも。
毎日悪戦苦闘です。


7月11日 Eくん

Eくんは隣のクラスのお子様。体は結構でかいが、プールが大の苦手。
家庭訪問のときから、話題が出ていたらしい。
初めと終わりにかかるシャワーからもうイヤで、足がすくんで動けない。入ったら入ったで、ナミダ。
もちろんプールなんて超コワい。潜れるどころか、顔もつけられない。
業を煮やしたH先生は、
「おうちでもシャワーかかる練習してきなさい。潜るのが怖いんなら、お母さんにお話して、ゴーグルでも持っておいで」

さて、次のとき。
なんとEくんは、シャワーのときからゴーグルを装着!マジかよ、と思ってH先生と顔を見合わせたが、それでがんばれるんなら、と思い見過ごしてあげた。
Eくんはゴーグルを装着し、耳たぶで耳をふさいで、シャワーを浴びた。
鼻をつまむ人って言うのはよく見かけるけど、耳ねえ。
でも、結局その日も潜ることはできなかった。

そして、今日。次回は天気が悪そうなので、今日が最後になるかもしれない・・・
今日は浮くとこまで行くんだから、潜れないなんて言わしちゃおれん。ということで、H先生は鬼になった。
「潜れるまで上がってきちゃいけん」
もちろんEくん大泣き。
「泣いて潜れるようになるなら、どんどん泣け」
と強気に出たH先生。それを見て、他の苦手なお子様が奮起。そんな効果もある中、粘って粘って、Eくん、潜ることに成功!
単純なもので、それからころっとEくんは笑顔に転じ、終了後なんて、
「もう、これでプールないん?つまら〜ん」
だってさ。ほんとに単純だなあ・・・
ま、でも、こうやって壁を乗り越えて強く、たくましくなっていくんだよね。


7月10日 おおきなかぶ

1年生の国語の定番といえば「おおきなかぶ」
知らない人はないというぐらい有名なお話。
この話を読む練習をしていたときのこと。普通は1文ずつ交代するんだけど、この話は、
「〜が〜をひっぱって、・・・」が延々と続いて1文が長いので、1行読み。
読み手はどんどん変わっていくんだけど、前の人が読むのを聞いてないと自分の番が来たときにどこだか分からないよね。
ひっぱる順番は、おじいさん、おばあさん、まご、犬、ねこ、ねずみ。
聞いてると、いつでも「〜が〜をひっぱって」が耳につく。
一生懸命聞いてるお子様もいるけど、教科書そっちのけでボーっと聞いてるお子様も何人かいて、自分の番になったら、
「ねこが・・・」
とりあえず適当に言う。でも、「まだ、猫は出てきてません」とチェックが入る。
初めて読んだ昨日よりへたくそだ。
一番笑えたのは、
「おばあさんが、おじいさんをひっぱって」
の次の人が、
「おじいさんが、おばあさんをひっぱって」(ほんとはかぶをひっぱる)
と適当に言ったもんだから、みんな???
それじゃ、ひっぱりあいこじゃん。


7月9日 短いネタ

Kくんが作業を終えた後、発する言葉は次の二つ。
「次、休み時間?」
「次、給食?」
何しに来てんだか・・・・

もう一人のKくんの口癖 「ほんたーねー(ほんとはねー)」
「ほんたーねー、ぼくねーなにもしてないのにねー、Nくんがたたいた」
何かしたと言う話は聞いてないけど。
「ほんたーねー、ここもふいたんよ」(掃除の時間)
だれも疑ってないし・・・?
「ほんたーねー・・・・」
嘘な話があるんかい?

ランチルームでふと聞こえた会話(5年生)
「へん!デブ!」
ふとみると、言い放った人も結構な体格だ。何を自分を棚に上げて、と思っていたら、言われた彼は、
「あばよ!同じような体格の人!」
と返していた。まさにその通り。目くそはなくそってとこですか。

7月8日 プールにて

今日は3回目。3回目にして初めて入るSちゃん。お母様からの連絡帳に、
「できるだけ先生のそばにいたいようです。ご迷惑でしょうがよろしくお願いします」
と書いてあった。まあ、いいけど、もしわたしが入れなかったら、どうするんじゃ?
しかし、そんな心配をよそに、Sちゃんは一人でも、楽しそうにやっていた。(やっぱり朝のわがままよ)

それとは別に、やっと水の中を一人出歩けるようになったHちゃん。ほとんど顔が水につけられない。
半べそをかきながら、やっていた。そして、手をつないだお友達の腕の間をくぐる、という運動。
腕はほぼ水面にあるので、水に潜らなければくぐれない。
わたしはHちゃんの手をもって反対側から引っ張った。Hちゃんはなんとか水に潜ってくぐったが、顔が出ると同時に泣き声とわたしに思い切りしがみついた。泣いても何でもちゃんとやったHちゃん、えらいよ。

そして、自由時間。お子様たちが潜るのを数えてやったり、手を引っ張って泳がしたりしていたら、2組のHくんがやってきて、
「ねえ、見ちょって」
と言うので何かと思ったら、いきなり水の中に潜って、わたしの足の間をくぐっていった。
いきなり、股くぐりかよ!と思ったが、
「じょうずねえ」
と言ってあげると、得意そうに何度もやって見せるので、ちょっとやでした。他の人でやってよ。なーんてね。


7月5日 とってどうする?

今日の生活科はこの間行った観音様で見つけたものを発表しあった。
そのあと、今度したいことは何か聞いた。
「どんぐりを見つけたい人?」
「はーい」
「見つけてどうするの?」
「あのねー、穴をあけてねー、首飾りとかにするの」
「ふーん。じゃ、葉っぱを取って来たい人?」
「はーい」
「とってきてどうしたいの?」
「あんねー、穴をあけてねー、つなげるの」
「穴ばっかりやね。じゃ、次の、虫を見つけてきたい人?」
「はーい」
「とってきてどうするの?あ、わかった。穴あけて首飾り作るんやろ、虫の」
「え〜、違うよ。気持ち悪いよ。取ってきてねー、見るの」
「生きとるのに穴あけたらかわいそうじゃん」
冗談でも本気になって、言い返してくるのがかわいいね。


7月4日 プール

今日は2回目のプール。水温も27度で、ぬるい感じ。前回は冷たかったからねえ。
お子様は幼稚園、保育園時代はビニールプールだけだったお子様も多かったようで、学校のプールの一番の心配事は、
「足がたう(届く)かどうか」
ということだったようだ。
何度となく、
「先生、プールは顔が出るかねえ?」
「先生、足がつくかねえ?」
と聞かれた。そして、初めて学校のプールを目の前にしたお子様はずいぶんびびったようだ。
大きさと、水の冷たさに驚いて泣くお子様もいたけどね。みんなとやってるうちに安心したらしい。
今日は笑顔でやれてました。
でも、うちのクラスのHちゃんはどうしても怖いようで、今日も泣きが入ってました。
最終的には、プールの中を歩くのだけは、手をつながなくても、泣かないでできるようになったけどね。
こんなんで、浮けるようになるとこまで行くのか?


7月3日 KくんとRくん

うちのクラスのKくん(お代わり好きのKくんじゃなく)と隣のクラスのRくんは、同じ保育園だった。この人たち、おもしろすぎ・・・

まず、Kくん。
今日は音楽で「うみ」を歌った。3番は「海にお舟を・・・・行ってみたいなよその国」である。
教科書にはきれいな海の写真。
「そうだねえ。海をずーーーっと行ったら、外国につくだろうねえ、いつかは」
と言ったら、Kくんは、
「ほんと?ほんとにプールはどっかに行けるん?」
プールは海じゃないっちゅうの。思わず、
「端から端までしか行けんと思うよ」
と答えてしまいました。

そして、言わずと知れたRくん。
今日の朝会で、「小さな親切」の話を聞き、「自分にできることからはじめましょう」と言われた。得た知識は早速使うのがRくん。
帰りの会の前、ロッカーに入っているランドセルを2つ取り出した。持っていってあげようと思ったらしい・・・
しかし、名前をよく見てこなかったので、だれのか分からなくなってしまった・・・!
考えたRくん、そのランドセルを落し物箱のところに持っていった。
だが、
「先生、落し物箱に入らんけど、どうしようかあ?」
「それは、落し物じゃないじゃろ!自分で持ってきたんでしょ!」
そこで、お友達がランドセルを開けて、名前を見てくれた。
「何なん。いっこ、Rくんのじゃん」
自分のも分からんのかい!

毎日なんかやらかしてくれます、この人たち・・・


7月2日 Sちゃん

なんでなんで?のおとぼけSちゃんではない、泣き虫Sちゃんがいる。
Sちゃんはとにかく朝ぐずっている。お母様も毎日のように連絡帳に書いてくださっている。
「今日は体育があるから、行きたくないというので、お手紙を書いておくからと言っておきました。でも、できるようならやらせてください」
・・・「着替えるのもお勉強だから、着替えよっか?」
と着替えさせ、外に並ばせたら、やっていた。楽しそうに。

「今日はプールがあるからと言って、泣くのでついてきました」
とお母様と教室で。泣きじゃくってお母様の腕にすがり付いているのを離して、わたしと手をつなぐ。そして、お母様はささっと、離れて帰られる。
しばらく、手をつないでいたが、3分とたたないうちにさっさと自分のことをはじめて水遣りに行った。

「今日は観音様に行くのが嫌だと言っています。楽しそうなのにどうして?と聞くと、行くときに男の子と手をつなぐのがイヤだから、と言っていましたがどうしましょう」
・・・外に並んでH先生が全体指導の後、「じゃ、お隣と手をつないで」
どうするのかと思ったら、さっと手をだして、つないでるじゃん。

結局、半分はお母さんに甘えたい言い訳なのよね。ほとんど毎朝がこんな調子でお母様も疲れるでしょうね。


7月1日 国語

今日は拗音の練習。
拗音の入った言葉を書くのである。はじめは見て写す。そのあと、絵を見て絵に合う言葉を書く。
電車の絵を見て「でんしゃ」「れっしゃ」とかくのはいいけど、どっちもごっちゃになって、「でっしゃ」になったお子様がいた。
次は、「くじゃく」。でも、この鳥を知らないお子様が結構いるのよ。
さっぱり見当のつかないお子様から、「動物園で見たんじゃけどねえ」というお子様まで。もちろん知ってるお子様も数名いたけど。
その次は「にんぎょう」。でも、「ぬいぐるみ」って書いてきたお子様が5人ぐらいいたよ。ぬいぐるみって、動物系じゃないの?
「わからん」と持ってきたKくんに絵を見せて「これなに?」って聞いたら、「おねえさん」だって。生きてないっちゅうの。
最後は「きゅうきゅうしゃ」。「きゅきゅしゃ」になったり、「きゅうきゅうしょ」になったり、笑えました。
しゃべってはいても、字にはまだ結びつかないよね。