■…2003年 4月 8日 (火).......始業式
新しいクラスとの御対面はそんな波乱もなく、今年はまじめな本日のお子様が語られそうな気配・・・?

1年生とはクラス替えをして、始業式まで連れて行くまで元担任のお世話なのだが・・・・

引き出しや荷物は2年生の教室に持っていかなくてはならない。ランドセルを背負い、引き出しの中にひっくり返した靴を入れ、傘を乗せ、集合するように言ったのだが、Sくんはやっぱり、「どうするん?」

「もう、2年生なんでしょ。みんなを見たら分かるでしょ?1年生で何をお勉強してきたのかね?」
と半ばあきれて聞くと、
「知らん」
と言われてしまった。初日から注意して悪かったかな?と思うけど、だって心配なんだもん。
「そんなん困るじゃん。2年生の先生びっくりするかもしれんよ。S先生(わたし)だったらいいけど。S先生でもいいかね?」
と聞くと、なんと・・・首を振られてしまった・・・・あらら、嫌われちゃったよ。うるさいからかしら・・・

とにかく、きみたち、2年生でも頑張ってくれたまえよ。

No(42)


■…2003年 4月10日 (木).......係に燃える
係を決めた。
花係になったお子様が言った。
「花の種が家にあるんで、土とか入れ物とか持ってきて、種から育ててみたいんですけど」

それはいい試みだ。しかし、窓際にプランターとか置かれてもちょっと困る。
「入れ物ってどの位の大きさなの?」
これくらい、と手で示したのは小ぶりな植木鉢サイズ。それならいいや、と思い、何を植えるつもりか聞いたら、なんと、コスモス。
コスモスの鉢栽培は今まで成功したためしがない。
という話をしたら、家の人と相談して考えてくると言う。

すると、翌日さっそく持ってきて、アスターとかいう花の種を蒔いていた。
そこまで入れ込んでくれるとはさすが4年生だね。

No(43)


■…2003年 4月11日 (金).......おいおい・・・
始業式の日に、家庭訪問などで使う地図などを書き込むカードを配った。
締め切りは14日(月)。とはいえ、お子様は次々に持ってきた。
今日で、残りは4人。しかし・・・

「先生、あのー、紙がなくなりました」
何で今ごろ言うんじゃ?配ったのは3日も前だし・・・・
とりあえず、予備の紙を渡しました。

放課後、2回でT先生としゃべっていると、階段を上がるお子様の影が・・・
「どうしたの?」
「忘れ物です」
「なに忘れたの」
「朝、先生にもらった紙・・・」

・・・・おいおい、そこまで抜け作君じゃ困るぞ。
そんな彼はうちのクラスにいたI君兄であった・・・・

No(44)


■…2003年 4月14日 (月).......日記
土日の宿題は日記だった。
新しい担任に初めて出すからなのか知らないが、やたら説明調の日記が多かった。

Iくんは福岡ドームに行ったことが書いてあったが、
「ぼくはダイエーというチームを応援しました」
・・・いくらなんでもダイエーぐらい知ってるし・・・

そして、私は彼の家がダイエーファンであることをすでに知っている。
その日記を読みながら、去年の家庭訪問の時TVの横においてあった「城島」のボードを思い出した。使ってるのかな、あれ。

No(45)


■…2003年 4月15日 (火).......中身が・・・
給食は全員食べ終わってなくてもとりあえず時間にはごちそうさま。
今日のメニューはシチュー。
Nくんはごちそうさまに間に合わなかった。残ったシチューははしで食べるつもりだったらしく、スプーンは返しちゃった。

そしておもむろに箸箱を取り出し、開けた・・・
「先生、はしが入っていません!」

「もう食器かご、さげちゃったよ」

仕方なく、彼は何も使わず飲むことに決めたようだが、スープじゃないからね。具が食べられない。

「だれかのはし、借りようかな。だめだよね。いや、洗えば・・・」
など、葛藤していたようだが、結局借りなかったようです。

しばらく静観していましたが、見かねて、スプーン束の一番下から使ってないのをはずしてあげました。

No(46)


■…2003年 4月16日 (水).......またですか・・・
昨日、漢字練習帳の使い方を教えて、宿題に漢字練習を出した。まだ1ページしか使っていない。

今日、○つけをしていたら足りない。
「出してないの、だれ?」

Nさんが来た。
「やったんだけど、持ってくるの忘れました」
「じゃ、明日忘れず、持ってきてね」

「ほかにまだ、出してない人いるでしょ?」

来たのはまたしてもIくんだった。
「忘れました」
「やったの?」
「・・・・」
「どしたの?」
「あの・・・・なくしました」
「はぁ?昨日一回しか使ってないじゃん。探したの?」
「はい・・・・」

なくなるわけないんだけどなぁ・・・・
なくしたとしても、他のノートにやってくるとか頭使えよな・・・

No(47)


■…2003年 4月17日 (木).......あんたたち・・・
2年生になったお子様たちは、去年の担任が懐かしいのかときどき擦り寄ってくる。
Rくんもその一人。H先生によっていく。
H先生は、笑いながら
「Rくん、もう2年生じゃろ。寄ってこんでいい、あっちいって」
すると、Rくんも笑いながら、
「なんだよー、H先生のブサイク!デブ!」
「寄ってきといて、何てこと言うんかね!」
と、ちょっとばかしおふざけのひととき。

あるとき、Rくんとばったり出会った。
「おっ、Rくん、元気でやっちょるかね?」
「うるさい、S先生のブサイク!」
「なにー、S先生とH先生のどっちがブサイクかね?」
「どっちもブサイクじゃん。でもねー、クサイのは・・・」
「は?なんて?も一回言ってみー」
「いや、細いのはねー、S先生」
笑ってしまいました。

No(48)


■…2003年 4月22日 (火).......何でそんなになくすかな
今日の社会は、先週から一週間調べたごみ調べについて発表し、ノートを提出する日であった。

それなのに・・・・
ノートを忘れるお子様数人、ノートはあるもののプリントを持ってきていないお子様も数人。その中の一人、Tくんは、
「お母さんが間違えて捨てちゃった」
という。

でも、ごみ調べをしたんなら気づきはいえるでしょ?と聞くと調べてないと言う。
「一体いつ捨てられたの?」
「もらった日」

プチンと切れましたね。
「今日まで一週間あったのに、なんで言わないの?プリントがなくなったのでください、ってもらいにくるか、自分で枠を作ってでもやったら?」

去年が1年生だったから、なくしたらすぐ言いに来てたというのもあって、4年生なのになんでこんなに頼りないんじゃ!と思ってしまった。

忘れた言い訳もあの手この手よね。持ってくるのを忘れたんなら持ってくるだけでいいけど、やらずにすまそう、なんてことは許さん。

No(49)


■…2003年 4月23日 (水).......給食で
給食をつぎ終わったら、食缶に残っているものを増やしてほしい人につぎたしてあげている。

「大きいおかずを増やしてほしい人〜」
と言って、手をあげてもらい、ついでいくのだ。
大盛軍団のところへ行き、テーブルの向こう側に座っているお子様についでやって、
「まだいる人いる?」
と、お皿とおたまを手に持って聞いたら、自分の真下に座っていたお子様が唐突に手を上げたもんだから、私が持っていたお皿がぶっとんでいきました。

幸いおかずはほとんど入っていなかったものの、向こう側に座っていたお子様は汁をあびてしまいました。

ごめんよぉ・・・

No(50)


■…2003年 4月24日 (木).......なんでだろう?
国語の時間に全文写しをやった。ドリルに掲載されている話を少しずつ。
S君はカタカナのシとツが書き分けられなかったみたいなんだけど・・・

<原文>
ポケモンマスターを目指して旅を続けるサトシ、カスミ、タケシの三人。(後略)

<Sくんの写したもの>
ポケモンマスターを目指して旅を続けるサトツ、カスミ、タイツの三人。(後略)

タイツってだれやねん。


No(51)


■…2003年 4月25日 (金).......人に物を頼む時は・・・
保健室で保健の先生と一緒にお子様の視力検査をしていたら、5年生が駆け込んできた。3年生の時に担任してたお子様たちだ。

入ってくるなり、叫んだ。
S君:「あの、綿!綿!」
保健室の先生:「は?」
S:「綿、あの、脱脂綿!」
保:「だから、どうしたの?」
S「いや、実験に使うんちゃ。だから・・・」
私:「そうじゃないでしょ。実験に使うので、綿を貸してください、でしょ。  はい、最初からもう一回言って」
S:「あの、理科の実験に使うので、綿を貸してください」
保:「で、どのくらいいるの?」
S:「あ・・・・き、聞いてきます」
はしって出て行こうとする彼らに走るな、と注意。
しかし、再び駆け込んできた。

S:「あの、一箱貸して下さい」
保:「え?これ全部?あまったらちゃんと返しに来てね」
S:「はい」
と、そのまま出て行こうとするので、また制止し、
私:「ちょっと、物を借りて、何か言うことは?5年生やろ、しっかりせんに  ゃあ」
保:「えー?5年生だったの?3年生ぐらいかと思っちゃったよ」
S:「あ、ありがとうございました」

元担任としてハズカしいよ。


No(52)


■…2003年 4月28日 (月).......ニブイよ
算数は少人数授業と言うことで、クラスを約半分にわけて、教室も別で専科の先生と二グループで勉強する。

プリントとかはこの専科の先生ががんがん作ってくれている。

教科書に載っている練習問題をノートにやり、答え合わせもし、板書もした。

「じゃ、プリントで練習してみよっか」

と、今日のところのプリントを見たら、1番はたった今やった問題がそのまま出ていた。
(ありゃ、これってプリントでやるんじゃったんか)
と、内心思い、お子様にも言おうかどうしようか悩んだが、ま、いっか、と思い直して、何もいわずに配った。

黙々と書き始めるお子様。しかし、気づく様子がほとんどない。ぐるーっと回ってみたが、(あっ、これは!)という様子がちらとも感じられないのがあまりにもおかしくて、思わず笑い出してしまった。

お子様には、私の笑い方の方が受けていたようだが、「なにがおかしいのか?」と聞いてきたので、
「みんながあんまりニブイから・・・」
と答えても???

そして、できました、と何人か持ってきたら、間違えてるし・・・
分かってないってこと?

プリントは2番、3番もあったので、ぼちぼち全員がそっちに移った頃を見計らって、
「ねぇ?きがついた・・?」

と聞くも、
「何が?」
だって。

「いや、1番はさー、さっきやった問題ってこと」

「え?え?・・・・あーっ!!!」

・・・やっぱりニブイと思う・・・


No(53)