本日のお子様:1月

1月22日 おまじない

今日はSくんのおうちでのできごとが話題に。

「ぼくねえ、昨日魚の骨がのどに刺さったんちゃ」
「おうちで?そりゃあ、たいへんじゃったねえ」
「でねえ、魚頭に乗っけて、ごはん飲んだんちゃ。そしたら取れたんちゃ。」
「は?魚を頭に?」
「うん、うちのばあちゃん、変なんちゃ。頭に乗っけれって。で、いっぺん落ちたんちゃ。 そしたら、だめじゃねえ、ってまた乗っけるんちゃ」
「何の魚を?」
「ん?かれい」
「生で?」
「なわけないじゃん、もう骨になってるやつ」
「骨、頭に乗せたん?頭洗った?」
「いやあ、広告しいちょるっちゃ」
「で、取れたん?」
「うん、取れたよ」
「すごいね、魔法使いみたいじゃね、おばあちゃん」
「ハリー・ポッターのおばあちゃんだったりしてね」
「じゃあ、Sくんはハリーポッターじゃあ」

ハリーポッターは、ともかく、今でも、こんなおまじないするおばあちゃんがいらしたとは。S君の話に よると、おばあちゃんは66歳まではいってないとか。しかし、どんな根拠だ66歳・・・


1月21日 バレン

バレン、それは版画をこすりだすときに使う竹の皮のようなもので包んであるものである。
先々週の金曜日、版画を印刷するときに手順を話し、バレンを見せた。
「インクをつけたら、紙を置いてこれでこすります。これは、バレンといいます」
「は?までん?」
「バレン、です」
「まれん?」
「ばびぶべぼのば、ばあ、れえ、ん!」
「ばーれーん、ていうん?」
「バレンっ!短いのっ!」
というようなことがあった。

印刷もすべて終わり、後は片付けるだけのバレンが私の教卓にまだある。
さようなら、が済んだあと、T君が何気にやってきて、教卓のバレンを手にとって言った。
「これ、うちにもあるよ」
私はこの間のことを思い出し、聞いてみた。
「これ、なんていうんだったっけ?」
Tくんはさらりと言った。
「スクワラン」
なんでやねん、「ン」、しか合ってないやんけ。しかも「スクワラン」て、化粧品だし。
逆になぜ、「スクワラン」を知ってるのか、謎だ・・・


1月19日 さむ〜〜い話

なんだかねー、クラスでは「だじゃれ」がはやってるの。
3年生だからね、「ふとんがふっとんだ」「トイレに行っトイレ」程度を自分で言って自分で受けている。
それをいろんなお子様があちこちで言っているわけ。脱力。

本市では、月に一度65歳以上の独居老人にお子様たちが手紙を出す「ふれあいメール」なる 企画があるわけ。
Fちゃんほか、6人が今月の担当だったの。
できました、って持ってきたので、誤字脱字をチェック。
間違いはなかったんだけど、おじいさんおばあさんにもだじゃれかい。
「アルミ缶の上にあるみかん」「リコーダーはおリコーダー」
とか書いて、「どうでしたか、おもしろかったですか?おなかが痛くなるくらい笑いましたか?」
と続いている。笑いは強要しちゃあいけないよ。

そして、Fちゃんは友達にだじゃればっかり言っているので「ダージャーYちゃん」と 名づけられてしまった。

まあ、このぐらいの年齢のお子様は駄洒落などのことばの楽しさを知る、という意味では 大いに遊んでほしいのだけれども。聞いてて、「さむ〜」と言いたくなってしまうぞ。でも、言わない。


1月18日 続・好きな人

給食の時間、昨日のことを思い出したんだろうか、Yくんが聞いてきた。
「先生、好きって言われたことないん?」
(何を突然!)「あるよ」
「じゃあ、何で結婚せんかったん?」
(そうきたか)「えーとねー、まだ、お子様だったから。
それにさー、大人でもさー、好きって言われても、先生がその人のこと好きじゃなかったら結婚できんじゃん」
するとYくん、ボソッと一言。「チャンスじゃったんじゃないん・・・」
(大きなお世話じゃ)
Sくんまでも、「ほんとにはよせんと、チャンスはどんどんなくなるよ」
(くっ、何もいい返せない・・・)


1月17日 人類って・・・

今日は阪神大震災から7年。学校でも半旗を掲げ、黙祷をするということに。
教室で、そのことを話し、阪神大震災についても話した。
でも、お子様は当時2,3歳。ほとんど記憶なんてないので、ぴんと来ないらしい。
恐れさせるわけではないが、日本は火山が多いから地震が多いことを話し、地震はいつ来るか分からない とも言った。そして、80年ぐらい前には東京の方でも大地震が起きて大変だったとも言った。
すると、Tくん。「80年ぐらい前の人って、ふつうの人だったん?」
「は?どういう意味?」
「んとさー、昔の人ってさー、なんか違うじゃん。本とかにも出ててさー」
どうやら、原人のことを言いたいらしい。
「あのさー、80歳のおじいさんとかいるじゃん。ふつうじゃん。きんさんぎんさんだって、108歳だったけど ふつうのおばあちゃんじゃろ?80年前でそんなだったら、Tくんのひいひいひいじいちゃんぐらいはもうサル?」
「いや、そんなわけない」
80歳の人と、80年前の時代っていうのが一致しないようです。

好きな人

給食の時間、N君が言った。
「おれもそろそろ好きな人作ろっかなー」
「は?好きな人って作るもんなん?自然にそう思うから好きなんじゃないん?」
「んー、でもねー、もう大体決めとるんちゃ」
「決まってるんなら、もうその人のこと好きなんじゃないん?」
SくんとYくんがニヤニヤしながら聞いている。
「Yくんとか、好きな人おらんの?」と聞いたら、「好きな人」ということばに反応したTくんが、
「それ女?」と聞いてきた。
「男の子なんだから、好きな人って言ったら女の子のことじゃんねえ。男の子が好きって言ったら 変じゃん。まあ、好きというよりお友達だけどねえ」
すると、またNくん。「でも、おれって一人の人に集中するタイプだし」
「当たり前じゃん。そんなにいろんな人が好きだったら困るじゃん。浮気じゃん」
Sくんも、「結婚したらさー、お嫁さんに『そんな浮気する人は嫌いです!離婚よ!』って言われるよ」
Yくんは、「でも、うちのお母さんは反町が好きなんて」
「え、お母さんの好きな人はお父さんじゃろう?じゃけえ、結婚したんじゃろう?」
「いや、反町なんちゃ。でも、あの人結婚したじゃろう。だから、『もう、諦めえ』 って言ったら、怒られた。お父さんの好きな人はお母さんなんじゃけどねえ」

このあとも、ひとしきり、好きな人話は続いた。Nくんの好きな人ってば誰なんだ???


1月16日 ツイてない日

昨日早退したIくんは今日元気に学校に来ていた。
連絡帳にはこう書いてあった。
「昨日は結局昼ごはんを食べませんでした。が、その後排便があり、元気が出てきたようです・・・後略」
ということは、つまり便秘だったの?
あそこまで顔色悪くなるかね。恐るべし便秘の恐怖。

って、こんな話を書いたあとに給食の話。失礼。
今日のメニューもお子様が大好きなメニューだ。丸パン、ハンバーグ、レタス。スープ。ミルメーク。
いただきますのあとに、お子様たちハンバーガーを作り始める。
するとそこにS君の声。
「先生、ハンバーグが落ちた」
ちょっと洗って食べられないわね、ハンバーグは。欠席もいないから、予備もなし。
「残念ね、ハンバーグはないよ」
Sくんはあーあ、と言いながら床に落ちたハンバーグを拾って皿に戻した。
そして、牛乳にミルメークを入れてかき混ぜていると、ゴミ袋が回ってきた。これには、ミルメークの 空袋とか、牛乳のビニルキャップとかを入れて、次々とまわして集めるのである。
Sくんは今入れたミルメークの袋と牛乳のビニルキャップをを取ろうとした・・・ところ、自分の牛乳を ひっくり返して半分こぼしてしまった。
Sくんは台拭きを取りに行き、こぼした牛乳を拭いて、洗って、戻した。

そして一言。
「やっと食べられる〜」
そう、Sくんはここまで、まだ一口も給食が食べられなかったのでした。
まわりの友達はもう半分以上食べ終わっているのに。
そして、Sくんは具がレタスだけのハンバーガーを食べ、半分だけ残った牛乳を飲んだのでした。


1月15日 病気

給食の配膳の時間。I君は突然「頭が痛い」と言い出した。
今日は当番のK君も欠席だったから、I君もいなくなると人手が足りない。
「当番の仕事が済んだら、熱をはかりにいこう」
と言って配膳をしていたが、気付くとI君はいすに座っている。
「ぼくさあ、頭が痛いから休ませてもらうね」
ふつうなら、手伝え、と言いたいところだが顔色があまりにも悪かったので、保健室へ。
給食も食べたくないと言うが、とりあえず保健室へ運んだ。
30分後、ごちそうさまをして再び保健室へ行ったが手もつけていない。
食べる気がしないらしい。

結局、さらに30分休ませたが回復しないので早退させた。
その話を他の先生にすると、
「今日はカレーだったのに、それが食べられないなんてよっぽどやね」
と数人から言われた。フルーツのヨーグルト和えもあり、今日は好きなものばっかりだ、と他のお子様は みんな申していたのに。明日は来れるかな?


1月11日 書初め

来週の参観日にあわせて書道展を行うので、今日は学校で書初め。
3年生は半紙に「正月」。
画の位置や長さなど指導していた。Kくんはやたら正が大きくて、月が小さい。
「もうちょっと、紙の半分ぐらいに正を書かんけえ、月が小さくなるじゃろ。バランスを考えて書かんにゃ」
「でもねえ、母さんが、字の下手な人は元気さで勝負って言うんじゃもん」
いや、そうかもしれんけど・・・気をつけて書けば、それなりになるって・・・・


1月10日 新年のちかい

冬休みの宿題に「新年のちかい」があった。今年がんばりたいことを書くのである。
S君の「新年のちかい」

この12月に生まれた弟のめんどうをみます。
しっかりごはんを食べます。
すいみんをよくとります。
そしてりっぱなおうちがたちますようにとねがうことです。

って、それ、誓いじゃないし・・・

給食の献立

「今日の給食何?」
「えーとねー。うまに。ウマ煮?馬が入っとん?」
「いくら、馬年だからって・・・・」
「・・・うまいから、うま煮。馬は入っていません」


1月9日 漢字テスト

今日は冬休み明けたらすると約束していた漢字テスト。
75問という量の多さにげーっと言いつつ、黙々とやっていた。
「(しょう)店」という問題を見て、S君。「『笑う』って言う字よねえ?」と言いながら 「笑」という字を入れた。
「何でさ?」
「ほら、TVでやってるじゃん。チャッチャチャ・・・」と言いながら笑点のテーマを口ずさみだした。
「でも、それじゃ、『店』が違うじゃん』と笑いをこらえながらコメントしてあげると、
「あ、そうか」と言って「店」の字の上から思いっきり濃く「点」を書いた。
そっちかい!!

結局、S君は「商店」が分かりませんでした。「笑」は3年の漢字じゃないんですけどね。
そして、S君。君は笑点を見ているんだよいうことがよく分かったよ。