受験あふれる 学校に行く
いつもなら 自信たっぷり 理科なのに
これじゃ受験も きっと駄目だな
悪い点 理科は得意な はずなのに
受験やっぱり 駄目かもしれぬ
現代の 科学技術は 進歩して
人の心は 退化していく
悲しくて 「遊びたい」さえ 言えなくて
受験なんてさ どうでもいいじゃん
手の中で 動く蚕と ハムスター
心は和む 受験忘れて
宿題が 山ほどに出た 数学は
受験に埋もれ 心崩れる
「つまらない 本は読むな」と 言う先生
どれが「つまらぬ 本」なのですか?
受験とは すべてを奪う 物なのか
友と遊んで なぜいけないの?
三年に なって初めて 味わった
友のぬくもり 受験は奪う
これまでは 信じて悩み 打ち明けた
あの先生も 「受験」と叫ぶ
先生が すべて受験の 化物に
見えるこの日々 もう耐えられぬ
泣きながら 問題集を やっている
受験は心を 切り裂いていく
クリスマスの 歌を元気に 歌いつつ
受験に埋まる 休みを思う
「受験嫌」 大きく紙に 書きたくて
それでも書けぬ 何か怖くて
信じてた 最後の一人の 先生も
「受験」と言った みんな同じだ
今日もまた 図書室で本 読みながら
心は沈む 受験を思い
受験だけ 残して行った あの先生
思い出はただ 「受験」の言葉
大好きな ドラマの最後 気になって
勉強何も 手に着きません
普通校 受ける理由を 書かされる
怒りはすでに 爆発寸前
だれも居ぬ 特別室で 勉強す
受験はいつも 孤独なのかな
学校が 終わってからも 受験という
綱につながれ わたしは犬か
親友と 自分の部屋で キャーキャーと
はしゃいではしゃぐ 受験忘れて
親友が 帰ったとたん 受験生に
引き戻されている昼下がり
病院で 痛みに耐えて 受験にも
耐えられる身と 心になりたい
大掃除 植木の手入れの 音の中
我は英語と 戦っている
何もかも 勉強という 二文字に
埋めつくされていく1日よ
「手伝うよ」 言って椅子から 立ち上がる
勉強なんか 飽きてしまった
感情の 無い人間に なりたくて
感情的に いらだっている
受験という ナイフを武器に 振り立てる
先生がみな 敵に思える
母までが 信じられなく なっていく
心の扉 もう開かない
脚本の 中で自由に 駆け回る
我の分身 悲しくなった
脚本の 我が分身に 殺人を
させてそれでも 消えぬ苛立ち
殺人と いう罪さえも 許される
我の思いの ままの脚本
春が来て 明るい世界 開けても
友に会えない日々は暗闇
母にさえ 理解されない この思い
いったいどこに ぶつければいい?
したくても できないことを 脚本に
託して今日も 終わりゆきます
親友との 別れの時が 悲しくて
会うは別れの 始めだけれど
どこまでも 自由に駆けて 行きたいと
机の上の 教科書殴る
どうせなら この世の中を 飛びだして
あの世まででも 行ってしまおうか
どこまでも 逃げて行きたい どこまでも
「受験」の二文字 無い所まで
もし友と 離れ離れに ならなくて
いいなら受験 落ちてもいいよ
先生を 一人残らず 殺したい
怖い考え はらえぬままに
数学の 補習が増える そう聞いて
「疲れるなあ」と そっとつぶやく
受験に向け 走りだしたる 英語あり
焦りとあきらめ そして苛立ち
「数学で 落ちるかもな」と つぶやけば
補習が増える 落ちたいのにな
数学を 20分でも やりたいと
言う先生の 気持ち分らず
文型の 一覧写す 手が痛い
受験の痛み 受験のつらさ
プリントを もらった理科の 授業中
受験のことが 脳裏をよぎる
受験に向け まっしぐらなる 数学は
ただ「がんばれ」の 言葉あふれる
勉強を さぼった英語 超ピンチ
これじゃ受験も 超ピンチかな
一筋に 勉強ばかり する土日
生きがいの無い つまらぬ土日
数学の 図も関数も 分からない
受験もきっと めちゃくちゃですね
ピンチだと 思った英語 まあまあだ
なんとかなるさ 受験もきっと
最後なる 国語は何か 溶け合えず
悩み抱えて それでも隠す
英語まで 数学になり 数学が
あふれかえっている水曜日
結局は 納得イかぬまま終わる
関数、図形 分からないまま
そろばんを 使っていいと 許される
少しハンディが 減った気がする
コンパスと 分度器のない 定規入れ
鞄に入れて 準備完了
もし仮に あの高校に うかったら
親友たちと さよならだよな…
集合し 始まるまでの 数10分
身に入らない 勉強をする
滑ったな 数学終えて そう思う
図形駄目だし 他もさっぱり
のんびりと ねっころがって 解答の
速報を見る あきらめ気分
棚の中 必死に捜す 教科書を
明日の試験を がんばるために
速報を 見て平均を 出してみる
もしかしたらと おかしな不安
何もかも すべて終わった はずなのに
やりのこしたる ことある気する
高校に うかったような 言いかたを
する先生に 腹立てまくる
発表の 日にちとうとう やってきた
ほんの少しの 「うかってたらな」
508 我が番号が ありました
涙一粒 なぜ泣くのだろう
受けたとき 落ちればいいと 思ってた
うかってみれば うれしさばかり
図書室で 先生たちと 話しする
実感わかぬ これからのこと
中学の 友達からの 「おめでとう」
オーバーだよと 一人つぶやく
数学の あの先生も 大はしゃぎ
みんな喜ぶ 我も喜ぶ
父さえも 涙浮かべていたという
意外な、だけど 分かる一瞬
挨拶に 行く度嫌に なってくる
がんばればかり 重く感じて
合格を 知らない人の 中に居たい
がんばればかり 聞き飽きました