ダーチャへ行く

僕のステイしたコシネンコさん一家が、住んでるアパートの別の階に住んでいるテュテュ−ニンさん家に、 埼玉のイチツカさんがステイしていた。そんなつながりで、僕とイチツカさんとこの2家族は、 よく一緒に行動していた。

この日はテュテューニン家のダーチャに連れて行ってもらった。ダーチャというのは日本語に訳すと、 別荘ということになるらしいが、日本語の別荘という言葉からイメージされるような贅沢なものではなかった。
森の中に、建てられた手作りのコテージのようなイメージだ。

ロシア人にとっては、アウトドアで楽しむことが生活の一部になっていて、 その楽しみを満足させる場所なのではないかという気がした。ダーチャのすぐ裏は開墾され、畑になっていた。

森の中を散歩して、僕史上、初めて凍った川の上を歩いた。川といっても右のイラストのような、森の中を流れる 小川ではあったが、西日本育ちの僕は、この初体験に少なからず興奮&感動した。

凍った川の上を歩きながら、テュテューニン家の女の子が、「見て! これは○○よ。」 とやたらと僕らに森の中の植物の名前を教えてくれる。

彼女はどうしてこんなに詳しいのだろうと思うほど、草木の名前を知っていて、 次々に名前を教えてくれた。
ダーチャの中は、結構な広さで、2、3部屋あった。

ベッドが置いてあり、泊ることができるようになっている。

それから、薪で煮炊きが出来るようになっている。この熱で、パンも焼けるし、壁に伝わる熱で、 暖房にもなるように工夫されていた。

お湯を沸かして、みんなでチャイ(お茶)の時間を楽しんだ。森の中を散歩して冷えた体を、チャイ が暖めてくれた。心も体もホッとする時間。ダーチャで飲むチャイは、また格別のものだった。

マーマチカたちオバさん連中は、テーブルを囲んで話に花を咲かせ、いつまでもくつろいでていた。

真冬だったので、裏の畑には何も植えられていなかったが、夏場には畑で採った新鮮な野菜で、料理を 作り、家族で食事をするのであろう。ダーチャで過ごす楽しさが容易に想像できた。
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