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逆転の発想


主人公(1):(カラン)よう、パティ。
パティ:あら、主人公じゃない、何の用?
主人公(1):何って、このお昼時に、こういうところへ来る理由はひとつしかあるまい。
パティ:それもそーだ。で、何食べる?
主人公(1):んーと、そうだな・・・。無難なところで、定食でももらおうか。
パティ:おっけー。ちょっと待って手ね。
主人公(1):ああ。じゃ、この窓ぎわの席に・・・と。

(サクサク、ジュージュー、カチャカチャ)

パティ:はーい、できたよー。(と、料理をカウンターにおく)
主人公(1):おお、早いな。
パティ:ちょっと運ぶから、待ってね、っと・・・

と言いつつ、カウンターの中からでてくるパティ

パティ:(ずり)うわ!

(ガン!)

主人公(1):・・・いった〜い!
パティ:・・・それはこっちのセリフだ、パティ!
主人公(1):なによ! 男なら、ここで抱き止めるなり・・・。
パティ:・・・ん? ・・・俺?
主人公(1):・・・えーっと・・・何であたしが目の前にいるの?
パティ:・・・俺の目に狂いがなければ、今目の前にいる俺がパティの声まねをしているんだが・・・
主人公(1):・・・ってことは・・・。
パティ:俺たち二人・・・。

二人:入れ替わっ(ちゃっ)たの(か)・・・?

二人:・・・・・・・・・・・・。
主人公(1):んきゃあああああああああああ! これは夢よーっ! 夢なのよーっ!
パティ:だぁぁぁぁぁぁぁぁっ! いったい何じゃこれはぁぁぁぁぁっ!
主人公(1):なんだって小説や神話でしかないことが起こるのよぉぉぉぉぉっ!
パティ:俺に言われても知らんわぁぁぁぁぁぁぁっ!
トーヤ:いったい何の騒ぎだ、これは。
二人:!!!!!!!! ドクター!!!!
トーヤ:なんか知らんが、口調から察するに、心と体が入れ替わっているようだが・・・。
パティ:ど、ドクター! 何とか直せないんですか!?(といいつつ、襟元をつかみ上げる)
主人公(1):お願いです! このまま元に戻れないと、さくら亭の売り上げに響いちゃいます!(といいつつ、体をよじらせる)
トーヤ:やめんかっ! 主人公、パティの体で暴力を振るうなっ!
    パティもその体で恐ろしい色仕掛けをするなっ!
二人:・・・すみません。

トーヤ:さて、治療法だが・・・。
パティ:どうやって・・・。
主人公(1):直すんです、ドクター・・・?
トーヤ:知らん。

どたっ!(床に突っ込む音)

パティ:ドクター、あんたなぁぁぁぁっ!
主人公(1):期待させて、何言ってるんですかぁぁぁぁっ!
トーヤ:いくらなんでも、ほとんど伝説でしかでてこない症状の治療法なんぞ、分かるわけないだろうが。
パティ:・・・そりゃまあ、そうですけど・・・
主人公(1):だからって、なにも一言で否定することは・・・。
トーヤ:それが俺のやり方だからな。
パティ:・・・で、俺たちは一体どうすれば・・・?
主人公(1):ずっとこのままなんて、いくらなんでもイヤですよ・・・。
トーヤ:ふむ。ここはやっぱり定番といくか。
パティ:と、言いますと?
トーヤ:こうなった原因をもう一度行う、に決まっている。
主人公(1):って、ことは、あたしからもう一度頭突きをしなきゃならないの?
パティ:俺はいやだぞ。あんな痛い思いは。
トーヤ:それはそれでひとつの方法だが・・・。まあ、パティの方が許さんだろうな。
パティ:何でです? 俺は別にかまいませんけど・・・。
トーヤ:ふむ。パティ。ちょっと耳をよこせ。
主人公(1):はい? 何です、先生?
トーヤ:(・・・ひそひそひそひそ・・・) 
主人公(1):え? ええっ?
パティ:?
トーヤ:(・・・ぼそぼそぼそぼそ・・・) 
主人公(1):・・・・・・。
パティ:おーい、なに話してんだ?
トーヤ:と、いうことになるが?
主人公(1):(クル)主人公、元に戻るわよ。
パティ:へ? なんで? 俺はこのままでもいいって・・・。
主人公(1):も・ど・る・わ・よ。い・い・わ・ね。
パティ:(滝汗)・・・ハイ。

トーヤ:それでは、治療を開始する。
パティ:治療ってほどですか?
主人公(1):なんでもいいから、早く元に戻るわよ、主人公。
パティ:へーい。・・・にしても、本当に大丈夫か?
主人公(1):これしか方法がないんでしょ! それに、やれることは何でもやっとかなくちゃ!
パティ:・・・それもそーか。よーし、覚悟は決まった。やるぞ、パティ!
主人公(1):いくわよ、主人公!(ゴッ!)
パティ:・・・・・・(どさっ!)
トーヤ:さて、結果はどうなるか?
主人公(1):・・・いてて。
パティ:・・・うーん。
トーヤ:・・・どうやら、成功したようだな。
主人公(1):・・・えーっと、俺の目の前にいるのは、パティ、だよな・・・。
パティ:そして、あたしの前にいるのは主人公・・・。
主人公(1):・・・・・・。
パティ:・・・・・・。
トーヤ:どうした、二人とも?
二人元に戻ってないぃぃぃぃ!
トーヤ:(ブチ!)
ゴン! ガン!
トーヤ:二人して大ボケを起こすなぁぁぁぁ
二人:・・・ごめんなさい。


最後まで見ていただいてありがとうございます。naoです。
さて、この作品は「ツッコミのページ」に入れるべき作品でありましたが、少々筆が進んだので、こうやってミニストーリーとして紹介いたしました。
でも、こういうイベントがあったら、とっても素敵な妄想作品ができ(虐殺モード)
最後に、トーヤ先生のセリフの所に、隠しタグを入れています。
ぜひとも「表示>ソースを見る」を実行してご覧になって下さいませ。
では、次の作品で。


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