−BACK−

 −HOME−


バトル・オブ・ランチ
ディレクターズカット
前編


主人公(2):もし、パティさんの料理を食べきれなくなっても食べなければならないのと、うちのヴァネッサとローラの手料理を食べるのとを選ぶとしたら、どっちがいい?
主人公(1):そりゃあ、お前……
 
 

トリーシャ:と、ゆーことで、さっそく始まりました、陽のあたる丘公園を舞台に、
      「輝け! 第一回バトル・オブ・ランチ」の開始でーす!!
主人公(1):って、おい!! なんで俺がこんなところにいるんだ、コラ!! (ガチャガチャ)しかもこの手錠はなんだ!!
トリーシャ:おおっと、審査委員長の主人公(1)さんが早くもエキサイトしています!! すでに先の読めない展開に、上気して興奮しているのか!?
主人公(1):違うわぁぁぁぁっ!! しかもここは十字架じゃないか!! なんで俺がこんなものにつながれなきゃならねんだ、コラ!!
主人公(2):うむ、その質問には俺が答えよう。
主人公(1):ああっ、てめぇっ!! そういやあんな疑問を投げかけたのが原因だと俺の頭のこぶがいってるぞ!! って、どうした? 顔面整形でもしたのか?
主人公(2):あのな・・・。まあいい。質問の答えだが、俺が言った疑問に対して、「どっちもい・や(はあと)」などと男にやられてみろ。気色悪くて思わず手が出ても誰が責められようか。
主人公(1):それは俺も同意見だ。だが、自分がやる分には許されると思うが?
主人公(2):却下。で、こうなった理由は二つ。一番目の理由は、パティさんが聞いたからだ。
主人公(1):……げ。い……いつだ?
主人公(2):いや、お前を殴り倒した後。あんたが倒れているのを見られてな。即座にパティコンボスペシャルをくらった。その後、問答無用で締め上げられてしまったんだが……。
主人公(1):……どういうふうに?
主人公(2):指を親指以外、こう、がっしと握られて、「一気に折る? それとも一本一本いく?」と。
主人公(1):……う(..;)。
主人公(2):んで、問答無用、あらいざらい全部しゃべった。結果、プライドを痛く傷つけられたようで。ま、こうなった以上、お前もイケニエだ。
主人公(1):いやじゃぁぁぁいっ!!
主人公(2):黙れ。俺はもうこれ以上拷問につきあいたくない。それじゃ、俺はこれから見回りだから、後は頼んだぞ、トリーシャ。
トリーシャ:うん、主人公(2)さん!! そんなわけで、ついでに作者がうっとおしいという理由で主人公(2)さんが退場します!!
主人公(2):(殺したろか、作者……。まあ、この後のプロットを見せてもらって、これ以上強くは言えないか。)
主人公(1):こらぁぁぁっ!! 降ろせ!! 降ろしていけぇぇぇぇっ!!
 
 

トリーシャ:さて、第1回戦!!
主人公(1):待たんかコラ!! いったい何回まであるんじゃ!?
トリーシャ:決勝除いて14回。(きっぱり) ともあれ1回戦の挑戦者は……
      パティサイド代表・シーラ・シェフィールドー!
主人公(1):し……シーラか。大丈夫そうだな……。
トリーシャ:続いて、連合軍サイド……。
主人公(1):……連合軍? なんだそりゃ?
トリーシャ:連合軍サイド代表・紅・若葉ー!
主人公(1):……おい、ちょっと待て。
トリーシャ:……はい? 何か文句でも?
主人公(1):ありすぎるわ!! なんでエンフィールドの部外者、しかも存在する時間すらも違うやつがここにおるんじゃ!?
ローラ:あ、それは簡単だよ、お兄ちゃん。セリーヌさんが見つけてきちゃって。
主人公(1):・・・どこで?
ローラ:セリーヌ大陸だって。
主人公(1):……セリーヌのあほぉぉぉっ!! なんだって殺人料理士をつれて来るんだぁぁぁっ!!
若葉:……私がなんですって?(激怒)
トリーシャ:ま、ま、落ち着いて!! さ、とにかくはじめましょうか!!
主人公(1):あ、コラ!! 何を勝手に話を進めてやがる!!
 
 

(……略!)
 
 

トリーシャ:さて、お互いできた料理をどうぞー!
主人公(1):……俺は、連合軍側の料理は食わんぞ……。
シーラ:はい、私の料理は、パティちゃんからもらったレシピで作った、「兎と鴨のクランベリーソース和えさくら亭風」です。
主人公(1):(ころっ)おお!! どこから見てもまともな料理!!
トリーシャ:さて、さっそく試食をどーぞ!
主人公(1):いただきまーす!!(もくもく、もくもくもく・・・もく?
シーラ:あ、私料理するのははじめてなので、兎の肉のかわりにオーガーの心臓を鴨のかわりにグリフォンの足を、そしてクランベリーの実のかわりに、両方の生き血を使ってます。

ぱぴ。

主人公(1):〜〜〜〜っっ!!!(ゴロゴロ〜!)
トリーシャ:おおっと、主人公さん、あまりのおいしさに胃が受け付けず、身もだえしてる模様!!
主人公(1):(げほげほ、えへっえへっ)し、シーラ!
シーラ:ど、どうです? ダメですか??(おめめうるうる)
主人公(1):…………。お゛、お゛い゛し゛い゛よ゛、シ゛ーラ゛。(ひくひく)
シーラ:ああよかった。兎や鴨を使うのはかわいそうだったので、オーガーとグリフォンを捕ってきちゃったもので……。
トリーシャ:ちなみに材料は、自分でそろえたものならなんでもかまいませーん!!
主人公(1):(シーラ……一体何やって捕った?)

トリーシャ:続きましては、紅若葉さんの料理でーす!!
主人公(1):おお、待ってました!! いったいどんなものが……? (懐石とかかな? わくわく)
若葉:はい、ふっくらとして、おいしそうな食パンです!
主人公・トリーシャ:……はい?
若葉:ですから、おいしそうな食パンです!
トリーシャ:な、何ともあやしい緑色がかかったパンですね!
若葉:はい! 自信作ですから!!
主人公(1):……おいトリーシャ、こいつが使った材料って……?(ひそひそ)
トリーシャ:え〜と、一応食べられる食材みたいに見えたけど……。(ぼそぼそ)
若葉:あの〜、いかがいたしましたか?
主人公(1):え? ああ、食べるよ、はいはい。(パク)
トリーシャ:さて、いったいどのような味がするのでしょうか?
主人公(1):……………………。(顔面蒼白)
若葉:あの、お味の方はいかがでしょうか? 材料はこの街の病院のディアーナさんという方から、いろいろといただいたもので、特にこの王水入りという魔法の瓶を存分に使わせていただきました。
#王水:濃硝酸と濃塩酸の混合液。通常の酸に溶解しない金・白金などの貴金属を溶解できる。
主人公(1):(…………ガク。)
若葉:きゃぁぁぁぁぁっ!! 大丈夫ですかぁぁぁっ!?
トリーシャ:あ、だいじょーぶ!! 主人公(1)さんは、こうすれば一撃必殺で復活するから!!
若葉:え? 一撃必殺……?
トリーシャ:てーい!! トリーシャチョップ・本気バージョン!!!!

ドッゴオオオン!!

主人公(1):(ごろごろー!!)てってってめえトリーシャ!! いきなり瞬殺するな!!
若葉:……あ、あの、大丈夫なんですか!? なにか知りませんが口から白い煙を吹いていますが!?
トリーシャ:もう! 本当に大丈夫だってば!!
主人公(1):って、おい。お前も俺の必殺技くらうか?
トリーシャ:と、ゆーことで、審判判断で、このラウンド引き分け!!!
主人公(1):ごまかすなぁぁぁっ!!
 
 

 んで、2回戦にピート対メロディのゲテモノ料理対決、3回戦にイヴ対ルーの妖しい料理対決、その他街のサブキャラたちまで加わって、14回戦までの試合が消化された。
 その上ご丁寧にも1回の試合ごとに「ベケット団長のピンクハウス写真」をもってして、胃の中のものを全部吐き出されていた。
 ここまでされれば、当然主人公は途中で何度も脱走しようとしたが、そのたびにアルベルトの長槍、リオの護身獣、若葉の(まだいた)毒入り粗茶、果てはマーシャルのヌンチャクで封じられてしまった。
 特にマーシャルにやられたことは、主人公(1)は次のように明言している。

「俺の人生でもっとも後悔していること。それは、体力が格段に落ちていたとはいえ、あのなんちゃって格闘家にやられたことだ。」

……と。
 
 

それはさておき、いよいよ決勝戦である。

>>>後編へ……。


うわははははははははははははははははははははははははははは!!
どーも、naoです。
いやー突発ネタというのは、いつも破綻寸前のネタばっかですなぁ。
ちなみにこの作品、「悠久書店」の大橋さんのところにも掲載しています。
こちらではまったく間違いをなおしてないので、(それどころが加筆しているので、)ツッコミどころ満載です!!
細かい間違いを発見するのもいいかも。
さて、後編の見どころ。
パティVS連合軍!!
「連合軍」って……?
では。


 −BACK−

 −HOME−