突然ですが・・・
日本の夏に欠かせないものといえば、やっぱり『怪談』。
『怪談』といえば、やっぱり『小泉八雲』ということで(かなり強引)、
今回のちょこっと物見遊山では、八雲ゆかりの出雲・神魂(かもす)神社へ行ってきました。
能書き その1・・・小泉八雲って?
小泉八雲(1850〜1904)は本名をラフカディオ・ハーンといい、ギリシャに生まれました。
アメリカで新聞記者をしながら、執筆・翻訳活動をし、1890年に出版社特派員として来日。
出版社退職後は、島根県松江尋常中学校・第五高等学校(熊本)の英語教師を歴任、
1896年からは東京帝国大学講師を勤め、日本文化の研究・執筆に没頭しました。
八雲の代表作といえば、『怪談』(1904年出版)ですね。
『耳なし芳一のはなし』『雪おんな』『ろくろ首』などなど、17の話が収められています。
八雲は、これら怪談・奇談もののほかに、日本観察および日本文化に関する作品を多く著しており、
『日本人以上に日本を愛した外国人』として知られています。
さて、八雲にとって、松江滞在時代は日本人女性との結婚、生涯の知友となる西田千太郎との出会いなど、
大きな人生の転機になった期間だといえます。
また、古来からの風俗をまだ多く残している松江には、八雲の好奇心を刺激するものがあったようで、
精力的に出雲地方を取材して回ったそうです。
能書き その2・・・神魂(かもす)神社って?
神魂神社は、JR松江駅から国道432号を広瀬町方面へ車で約10分ほど行ったところにあります。
八雲は1891年8月から9月にかけて、松江近郊の八重垣神社・神魂神社などを巡っていますが、
その際、八雲は松江から『人力車』で回ったとのことです。
いいですね〜優雅というか、贅沢というか。夏だったので、暑かったかもしれませんが(笑)
さてさて、この神魂神社ですが、本殿は『大社造』と呼ばれる、出雲地方特有の建築様式で造られています。
規模は、同じ大社造で建てられた出雲大社の約半分で、出雲大社の『ミニチュア版』といった感じです。
しかし、建てられた年代は出雲大社より古く、棟札の写し(『鰐淵寺文書』)には、
天正11年(1583)に毛利輝元・吉川元春によって建立されたとの記録があります。
本殿は、現存する最古の大社造として国宝に指定されており、
日本建築史の授業では必ず1度は名前が登場するくらい重要な建造物なのですが、
出雲大社の陰に隠れているせいか、あまり一般に知名度は高くないようです。
まさに、『穴場スポット』を紹介するという、当ページの趣旨にぴったりの場所といえます(笑)
それでは能書きはこの辺にして、さっそく神魂神社へ参りましょう。