マーマチカ(お母さん)のこと
マーマチカは、バレンティナという名前である。バーリャと呼ばれている。このホームステイで一番 お世話になった人だ。
手続き上のホストはアーニャだが、実質はマーマチカに、ロシアにいる間、 3度の食事をはじめ、生活全般に関して大変お世話になったし、心配してもらった。この人のおかげで ステイ中を通じてとても楽しく過ごすことが出来た。

山に遊びに連れて行ってもらうときも、「山は寒いのであれを着ていきなさい。 このズボンだけじゃ寒いから上にこれを重ねて履いていきなさい」というように、いろいろ 心配してもらった。
 
バイショーヤ スパシーバ!!
(Thank you very very much!!)
マーマチカは、ボストーチヌイ港のチップヤードにある、パルプチップ工場で働いてる。 このプラントでは、森で伐採した樹木を貨車で運んできて、チップに加工したあと、船積みを行っている。 このパルプチップは、日本にも輸出されているようだ。

マーマチカの職場に連れて行ってもらった。このプラント全体をコントロールしている、制御室の ようなところだった。時々マーマチカが、夜間家にいないことがあったので、アーニャに尋ねてみると 「仕事に出かけている」と言っていた。夜勤もあるようだ。
資料によれば、マーマチカが35歳で、アーニャが16歳と書いてある。ということは・・・ アーニャは19歳のときの子供ということになる。早やっ!でもこちらじゃ普通のことなのか という気もする。

ステイを通じてマーマチカと一緒にいる時間が多かったが、マーマチカは殆ど英語を話さないし、 僕はといえばロシア語は「ダー:はい」、「ニエット:いいえ」、「スパシーバ:ありがとう」 「ズドラーストビーチェ:こんにちは」、「ダスビダーニヤ:さよなら」の5つくらいしか知らなかった。

それでも日常的な生活を送る上では、言葉で困ることは殆どなかった。

ゼスチャーを使うこともあったが、その時々の状況が把握できる少しの理解力と、 その場の雰囲気を感じる取る僅かな感受性さえあれば、大体相手の言いたいことが分かってくる。
ロシア語を話そうが日本語を話そうが同じ人間だもの、食事時になれば腹も減るし、 夜も更けるれば眠くもなる。・・・そういうもんだと思った。
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