私立マジック学園入学要項
別名『魔法使い養成学校』
名前の通り魔法使いを養成する学園である
入学対象者は
1. 14〜16歳以内の健康な人間であること
2. マジックポイントが100以上、又は未知数であること
3. 規定された中の色(オーラ)をもっていること
この3つの条件をクリアすれば誰でも入学可能だ
しかし、このすべての条件をクリアできるのはごく限りの人間であることを承知していただきたい
以上
諸君らの健闘を祈る
◆           ◇          ◆         ◇           ◆
 「やる事ねーな」
「ホーント」
今の声は俺の声じゃない。チャットと俺の妹イオンの抜けた声である。
いま俺達は自分達の教室にいる。教室といっても魔法についての本が城壁のように積まれた部
屋なのだが…。
「お前ら、先生が言ったこと忘れたのか?魔法の根源を自分で考えとけっていっただろ?!」
俺ことリオンとあと二人、あのめちゃくちゃいやみ野郎のキースとあんまりしゃべりないルミナはもく
もくと暑さ50cm以上ある本を約5時間以上読み続けている。もう5冊は読んだだろう。
それにくらべて…
「少しは読んだらどうだ?お前ら1冊も読んでねーじゃねーか!」
後ろに目をやると全く本を読んでない二人がイヤでも目に入る。
この二人…、いや、この2匹絶対おさぼりコンビだ。
「だってー、字がちっちゃくて目が痛いもん!!」
「俺、家でこーゆー本読まされたけど一つもおもしろい本無かったぞ」
あーだこーだ言って結局読まない。もうこれで今日10回目だ。
「しらねーゾ、先生が来ても」
「来るわけねーよ」
「うんうん、来るわけないない♪」
はぁ、なんておさぼり&お気楽コンビなんだ、この二人は。
でもまだ今日先生1回も来てないんだよな、教室に。
どうもこの学校普通の学校みたいに授業はやらないみたいなんだよな。体育以外…な。
◆         ◇          ◆           ◇           ◆
まぁ、オレたち5人がこのマジック学園にきてもう1ヶ月たった。
だいたいこの学園の構造も分かってきたが、大変なことに気付いたのである。
そう、それは入学して数日後…。

「あなた達の担当教師になった、アザリー・ロレックよっ。歳は今年で21歳、昨年この学園を卒業して生徒を受け持つのは初めてです♪私を呼ぶときは『アザリー』って呼んでね♪」
ま、たしかにちょっとおかしいが別に大変な事ではない。そう、それからだったんだ。
どうもその日は学校案内だったらしいんだが俺達は校舎から1回も出たことがなかった。
そう、この日はじめて外に出てやっと気付いたのだ。
「なんだこりゃぁぁぁぁぁっっ?!」
どう見回しても山・山・山!!俺と同時に声を上げたのはただ一人。そう、チャットだ。
「あれ、リオン知らずに来たの?」
「お前一言もこおぉぉんな山奥にあるなんて言ってないぞ?!」
他の奴らは平然とあたりを見ている。なんでそんなに冷静なんだ?!
「え〜、リオンが寝てるときに横で50回ぐらいつぶやいたよ?」
「んなしるかボケッ!!」
かかと落としを確実にイオンに決める。勢いよくしかし美しくイオンが倒れていくのが見えたよーな
気がしたりする。
「――…フ〜、なんかすっきりした」
オレは超晴れ晴れとした顔で空を見上げた。まぁ別にめちゃくちゃ悪環境じゃなけりゃ問題無い。
がしかし気になることが1つだけあった。
「おい、イオン。こんなとこで寝てないでっさっさと起きろ」
「自分で蹴っといてそれはないんだろそれは!!」
勢いよく立ちあがったイオンの頭からはどくどくと真っ赤な血が流れて出ていた。
「ここから近くの町までどのぐらいかかるんだ?」
「え〜〜っとねぇ、確か1週間ぐらいだったかな、先生がそんな事言ってたよ。でも凶悪な魔物がたっくさんいるらしいから生きて出るのは無理だって♪」
「ぬぁぁにぃぃっ!?」
俺が欲しかった本があと3週間後に出るはずだったのに…。くそ、あれもこれもすべてあの小悪魔
のせいだ!
「あ、でも移動の魔法とか使ったら一瞬でつくって先生が言ってたよ」
イオンがわてわてとごまかすように必死に説明する。が、
「イーーオー―ンーー」
「な、なに?」
「オレ達まだ魔法一つも使えないだろぉぉぉ!!」
ズゴォー―ン。
おもいっきり肘鉄を顔面に食らったイオンだった。

まあ、こんな感じで毎日がさっさと過ぎてゆくのだが、今日はと言うと…

「目が痛いー」
「オレもう疲れたーー」
まだこの2匹言ってやがる。はぁ、もうこれで11回目…。もうしらん。
バッター―ッン!!
「ちゃんと勉強してるかしら、皆?」
予告も何もなしにアザリ―先生が教室に入ってきた。はっきり言って予告して入る先生もいないだろうが。
『ゲッッ!!』
おさぼり&お気楽コンビが悲鳴にも似たような声を上げる。
「その『ゲッッ!!』ってのは何かしら?二人とも」
怪しげな笑みを浮かべながらイオンとチャットにずんずん近づいてくる。
「ごごごご、ごごめんなさいっ!!」
「す、すすすすすすいません!あしたからちゃんとやりますぅ」
ズササササササッ。
二人は高速移動でバックする。かなり見物だったりする。
「それを聞いたのは20回目よ?イオン、チャット」
『ごめんなさ〜〜い!!』
またもや美しく声がハモっている。
「まぁ今日は別にあなた達をいじめに来たんじゃないの」
『なぁんだ…』
「またその内いじめに来てあげるわね♪」
そういうとさっさと自分が入ってきたほうへ戻ってゆく。
二人の顔が青くなったように見えた。
「さあ、クリスさんはいってちょうだい」
クリス?だれだそりゃ。
入ってきたのは金髪の髪は腰まである少女。第一印象は全くといってもいいほどイオンと正反対の超おしとやかって感じだ。
「さあ、自己紹介して」
「クリスティーヌ・ブロッサムと言います。魔法使い同盟の民間学校から転校してまいりました。クリスとお呼び下さい。皆さんよろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げる。
「クリスさんは民間学校に通っている間にマジックポイントがどんどん上がってきて、この学園で魔
法を習った方がいいと判断されたから転校して来たの。仲良くしてあげてね。それじゃグッバイ♪」
さっさと先生は何処かへとさっさと消えていった。
「少しは生徒の生活管理としかしろよな、まったく…」
まあ、別に自由だからいいのだが。
「あのぉ、ここの席いいでしょうか?」
いつのまにか俺の後ろにクリスとか言う奴が立っている。ついでに言うと俺の隣は無人君だったりしたりする。
「う、うん、座っていいぞ」
近くに寄ってくるとやはりちょっとドギマギしてしまう。どうも俺は女が苦手なのかも知れない。
静かに音も立てず座る。やはり性格はイオンと正反対なのか?
「クリスッ!僕イオンって言うんだ。よろしくね♪」
自分の前の席のクリスを指先で突付きながらイオンが自分の自己紹介なんかしている。
「で、これがチャットでクリスの横がリオンね。で前の二人は右がキースで左がルミナだよ」
すべて息も切らさずイオンが言っている。恐るべしイオン。
「よ、よろしくね。イオンさん」
さすがにこんな早く言われて分からなかったようだ。
「呼び捨てでいいよ」
それには全く気付いてない様子でニコニコとしているのはイオンである。
「呼び捨てはどうも苦手なんですの。イオンちゃんでいいかしら?」
「OKOK!」
なんか楽しそうに会話を二人はしていた。
「…話もいいけど本読め、イオン。」
この辺でいっとかないとクリスがずっと話に付き合わされる事になるのは目に見えていた。
「うるさいなぁ。もうっ。」
「うるさいのはどっちだよ!」
イオンのおでこをペチペチデコピンをしまくる。
と、となりのクリスの様子がおかしい。
「―…ふったりはなかよっし、なっかよっしさーん。…グギャーーー!!」
「どわーー?!なんだーー!?」
いきなりクリスの髪が逆立ちはじめる。眼もギラギラ輝きだす。
「ゴーー、グギョーー!!」
口から炎まで出し始めて、俺達がかなりなぶない事には間違いなかった。
「ち、違う、クリス!!こ、こいつ等はただ単に双子ってだけで!!」
チャットの必死な説得が始まった。
「え?そうなんですの?――…私何をしていたのかしら?」
「お、覚えてないのか?」
「はい」
いいのか?こんなのがここにいて。絶対精神科に行った方がいいと思うぞ。
「…−きっと疲れてるんだよ。もう早く今日は休も、ねっ?」
疲れてるのはお前じゃないのか、と言いかけたが喉の辺りでどうにか止めた。
「そうさせていただきますわ」
と言うとイオンと共に女子寮の方へ向っていった。

「クリスは真中のベッド使ってね」
「そうさせていただきますわ♪」
どうも部屋いいって落ちついたのだろう。ベッドに腰掛けてイオンと話している。
しかし、もう10時だったりする。で引っ込んだのは6時。それまでずっとご飯食べたり風呂に入ってたりする。簡単に言うとイオンはサボってただけだと言う事だ。で、ついでにルミナも合わせて全員寝間着。
「あれ?クリス。顔が赤いよ?熱?」
ふとイオンが気付く。確かにポ〜っとしている。
「かっこいいですわ…」
「え、誰が?」
やっとクリスが反応した。
「な、なんでもありませんわ!お、おやすみなさい、イオンちゃん!」
そう言うとベッドの中にはいっていってしまった。
「つまんな〜っい。ま、いっか。ルミナ、ランプ消すよ?」
「分かった」
そう言うと本を閉じる。
「皆おやすみ〜」
そう言うとランプを消した…
で男子寮はと言うと、
「ZZZ〜…」
「ごーー…」
キース以外の二人は完全熟睡だったりする。
「うるさくて眠れん…」
キースの寝不足は続きそうだった…
これからも楽しい毎日だったらいいな♪          byイオン
                                   第2話 謎の転校生登場!!<了> 
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